平成29年1月24日
国際海事機関(IMO)は、PPR4を平成29年1月16日から20日まで英国ロンドンのIMO本部で開催し、国土交通省からは3名が出席しました。 海洋汚染防止条約に基づき、船舶燃料油の硫黄分濃度が現状の3.5%以下から2020年に0.5%以下に強化されますが、船社間の公平な競争条件を確保するため、具体的な不正防止対策等についての検討を引き続き進めていくこととされました。 |
IMOでは、船舶からの硫黄酸化物(SOx)及び粒子状物質(PM)排出削減のため、燃料油中の硫黄分濃度を規制しており、2020年から世界の全海域において規制値(現行3.5%以下)が0.5%以下に強化されます。(海洋汚染防止条約、別紙1参照)
今次会合では、同規制の世界的な順守の観点から、以下の事項について審議され、具体的な検討を引き続き進めていくこととされました。
[1]規制に適合しない燃料油の不正使用を防止するための立ち入り検査
規制非適合油(硫黄分が規制値を超えているもの)の不正使用により、船社の競争条件に差が出ることを防止するため、条約上認められている寄港国の立ち入り検査につき、その具体的な実施手順を策定する。
[2]規制適合油の品質確保のための国際規格作り
規制適合油は、軽油や重油などの複数種の燃料をブレンドすることが想定されるが、この場合において、燃焼性の悪化などエンジン等への悪影響を防止するため、規制適合油の国際規格策定をIMOから国際標準化機構(ISO)に対して要請する。
[3]規制適合油を入手不可能である場合の船社の対応を明確化
規制適合油を入手不可能だった場合に、船社は船籍国政府等への報告が必要であるが、統一的に規制を実施するため、当該報告の具体的な書式や記載内容を定める。
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