令和5年8月10日

国土交通省は、寄港国による外国船舶の検査（PSC：ポート・ステート・コントロール）の一環として、9月1日から11月30日までの3ヶ月間、アジア・太平洋地域及び欧州・北大西洋地域（合計48の国と地域）と協調し、船舶の火災安全対策に対する船舶所有者、船舶運航者及び船員の注意を喚起することを目的とした「火災安全に関する集中検査キャンペーン」を実施します。

東京MOU（アジア・太平洋地域における21の国と地域のPSC協力体制）では、毎年度、加盟国地域において集中検査キャンペーン（CIC: Concentrated Inspection Campaign）を実施しており、
今年度は、「船舶の火災安全対策」をテーマとして実施します。また、パリMOU（欧州・北大西洋地域における27カ国のPSC協力体制）においても、例年と同様、東京MOUと同一のテーマで同時期に実施することとしています。
 
これを踏まえ国土交通省では、9月1日から11月30日まで、全国で「船舶の火災安全対策に関する集中検査キャンペーン」を行います。
具体的には、同期間中に行うPSCにおいて、特に以下のような事項について確認を行います。
[1]非常脱出経路、防火戸等の火災安全のための設備及び装置を適切な状態で維持していること。
[2]通風装置に係る制御装置、消火管の弁等火災安全に重要な装置が操作可能であること。
[3]火災探知警報装置等の定期的な試験を適切に実施していること。
[4]防火操練が適切に行われていること。
 
アジア・太平洋地域と欧州・北大西洋地域という広いエリアにおいて、同時期に同じテーマで集中検査キャンペーンを実施することを通じて、同エリア内を航行する船舶に対してより一層の安全及び海洋汚染防止に対する認識を高めることが期待されます。