2015年6月8日
国土交通省では、新技術の研究開発及び実用化を加速することにより、下水道事業におけるコスト縮減や再生可能エネルギー創出等を実現し、併せて、本邦企業による水ビジネスの海外展開を支援するため、下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)を実施しています。この度、以下の2テーマについて、学識経験者からなる「下水道革新的技術実証事業評価委員会」による厳正な採択審査を行い、実施技術を選定しましたので、お知らせします。
[1] 下水管路に起因する道路陥没の兆候を検知可能な技術
[2] 下水処理水の再生利用技術
※ B-DASHプロジェクト:Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project
【選定した実施技術】
➀:下水管路に起因する道路陥没の兆候を検知可能な技術
(1)「車両牽引型深層空洞探査装置の実用化に向けた技術実証事業」
実施者:川崎地質(株)・日本下水道事業団・船橋市 共同研究体
実証フィールド:船橋市
事業概要:従来の地中レーダ装置の探査可能深度を2倍程度まで向上させた車両牽引探査機を用いて、幅広い下水道管深度の空洞調査に対応できる調査技術を実証する。
(2)「三次元陥没予兆診断技術に関する実証事業」
実施者:(株)環境総合テクノス・(株)日水コン・関西大学・豊中市 共同研究体
実証フィールド:豊中市
事業概要:走行型の調査手法を用い、短時間で効率的な調査を実施し、解析により得られた路面の変位と路面下の空洞状況を組み合わせることで、陥没の兆候を明確にし、
下水道管路に起因する陥没危険箇所を抽出する技術を実証する。
(3)「陥没の兆候の検知を目的とした空洞探査の精度と日進量の向上技術の検証」
実施者:三菱電機(株)・名古屋市・相模原市 共同研究体
実証フィールド:名古屋市、相模原市
事業概要:車載型のモービルマッピングシステム(MMS)と地中レーダ探査(GPR)、及び3次元GISを組み合わせ、更に高度な画像処理による地中の可視化技術を加えることで、
効率良く重大事故の原因となる空洞を検出する技術を実証する。
➁:下水処理水の再生利用技術
「下水処理水の再生処理システムに関する実証事業」
実施者:(株)西原環境・(株)東京設計事務所・京都大学・糸満市 共同研究体
実証フィールド:糸満市浄化センター
事業概要:水資源が逼迫している地域において、新たな水資源を供給し、農業利用等による地域経済の発展等への貢献を図るとともに、再生水利用に関する技術基準を策定するため、
UF膜と紫外線消毒の組み合わせによる、安全、省エネルギーで経済的な再生水利用技術を実証する。
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