令和2年10月7日
国土交通省は、10月6日にオンラインで開催されたSIBCON(※1)において、海運業界の脱炭素化を支援する将来の船舶燃料に対応するための港湾間協力に関する覚書を締結しました。 |
※1 SIBCON:Singapore International Bunkering Conference and Exhibition
2018年4月に国際海事機関(IMO)にてGHG(温室効果ガス)削減戦略が採択されるなど、船舶から排出されるGHGの削減が喫緊の課題になっています。
GHGを排出しない船舶燃料の利用を促進するためには、港湾にその燃料を供給する機能を有していることが重要です。こうしたことを背景に、今般開催された
SIBCONにあわせて、以下のとおり将来の船舶燃料に対応するための港湾間協力に関する覚書を締結しました。また、本日のSIBCONにおけるパネルディス
カッションでは、「国際海運GHGゼロエミッションプロジェクト」やLNGバンカリング(※2)拠点形成の状況等のGHG削減に関する日本の取組を紹介します。
※2 LNGバンカリング:船舶へのLNG(液化天然ガス)燃料供給のこと
1.締結日:令和2年10月6日(火)
2.名 称:将来の船舶燃料に対応するための港湾間協力に関する覚書
3.目 的:IMOのGHG排出削減目標を達成するため、将来の船舶燃料を供給するインフラに関する港湾のネットワークの構築
4.署名者:国土交通省港湾局(日本)
シンガポール海事港湾庁(シンガポール)
ロッテルダム港湾公社(オランダ)
5.署名にあたっての国土交通省港湾局長のコメント:
日本は、IMOにてGHG削減戦略が採択されたことを受け、政府を挙げて船舶から排出されるGHGの削減を推進しています。
この削減を達成するためには、GHGを排出しない代替燃料を船舶燃料として利用することとなります。この利用を促進するためには、港湾にその代替燃料
のバンカリング機能が確保されていることが重要です。日本は、これまでLNGバンカリングに関する東京湾や伊勢湾・三河湾のプロジェクトを通じて培われた
技術力と知見によって、将来の船舶燃料のバンカリングに関する国際基準作りに貢献できると強く信じております。
日本は、この協力覚書に基づく港湾間の協力ネットワークへの参加を通じて、船舶燃料としてクリーンな代替燃料の普及促進に貢献します。

署名の様子