平成25年7月8日
APEC参加国・地域内の運輸交通の自由化・効率化を進め、安全で保安性の高い交通の実現を目的として開催。APEC交通ワーキング・グループの専門家会合の一つである港湾・海事専門家会合では、国土交通省港湾局と海事局が連携して議長並びに事務局を務め、我が国主導で港湾・海事に関する様々な国際的課題に取り組んでいる。さらに、海事保安専門家サブ会合では、ISPSコード導入促進プログラムを中心に取り組んでいる。
平成25年7月1日(月)~5日(金) インドネシア・バリ
(1)参加者
[1]港湾・海事専門家会合
14カ国・地域*1から合計40名が参加。日本からは以下が参加
九州地方整備局 港湾空港部 村岡部長
港湾局 港湾産業課国際企画室 中﨑室長、中川首席国際調整官
海岸・防災課危機管理室 長山専門官
海事局 外航課海運渉外室 田口室長、髙橋課長補佐、中村係長
議長は、九州地方整備局の村岡猛港湾空港部長が務めた。なお、本会議の最後に議長の改選が行われ、中﨑室長が選出された。
*1 参加国・地域:オーストラリア、カナダ、中国、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、米国
[2]海事保安専門家サブ会合
10カ国・地域*2から14名、オブザーバー1名の合計15名が参加。日本からは港湾局海岸・防災課危機管理室 長山専門官が参加。
議長は米国国土安全保障省のショーン・ムーン氏が、また、副議長はオーストラリア運輸建設省のジェニファー・モーリス氏が務めた。
*2 参加国・地域:オーストラリア、中国、香港、インドネシア、日本、シンガポール、台湾、タイ、フィリピン、米国
(2)主な議論
≪港湾・海事専門家会合≫
[1] APEC海運政策研修
我が国から現状の紹介を行い、今後の研修開催スケジュールについて、第3回研修は2015年11月にタイで開催し、第4回研修は2014年にベトナムが企画することが確認された。
フィリピンから第2回研修の概要について、ステアリングコミッティを9月末までに設置し、具体化していくとの説明がなされた。
タイから第3回研修のコンセプトノートの説明があり、来年の財政管理委員会 Session1に提出することが承認された。
インドネシアから第5回研修のホスト国になる旨の表明があり、承認された。
[2] グリーンポートの推進
我が国から博多港のIAPH港湾環境賞金賞受賞及びブルーカーボンの研究状況について報告し、今後のAPECによるグリーンポート推進について方向性を確認した。
[3] 海上コンテナの可視化の強化
我が国から日本、中国及び韓国で実証を行っているNEAL-NET (Northeast Asia Logistics Information Service Network)の進捗状況について紹介し、APEC域内で、同様のシステムの運用事例を調査し、上記三国間の実証上のセキュリティ等の課題と効果を確認した上で、今後、APEC域内でのシステム構築の可能性を検討していくことについて合意した。
[4] パナマ運河及びスエズ運河
我が国から両運河の動向について最新の情報提供を行った結果、パナマ運河については、パナマ運河庁と海運業界とのハイレベル会議等が昨年12月以降開催されていることから、引き続き今後の進展を見守ることになった。また、スエズ運河についても、本年5月に通告通りの運河通航料の値上げが実施されたが、スエズ運河庁による年内の海運業界との対話が予定されていることから、引き続き今後の進展を見守ることとなった。
[5] APEC地域におけるクルーズの振興
我が国におけるクルーズコンタクト窓口の設置について紹介し、APEC域内のクルーズターミナルの最新情報について、共同のウェブサイト等を通じ、クルーズ船社等に提供し、クルーズ産業及びAPEC域内の相互観光の振興を図ることについて再確認した。
≪海事保安専門家サブ会合≫
日本から、「日ASEAN港湾保安向上行動計画」に基づき行っている活動について、長期活動スケジュールと、今年度、日本で開催予定の第11回日ASEAN港湾保安専門家会合及び第2回監査デモンストレーションの開催概要案の報告を行った。
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