平成26年8月26日
APEC参加国・地域内の運輸交通の自由化・効率化を進め、安全で保安性の高い交通の実現を目的として開催。我が国が議長並びに事務局を務め、APEC域内の連結性の強化、グリーンポートの実現及びAPEC海運政策共通原則※の具体化に向けた取り組み等を行っている。
平成26年8月18日(月)~8月22日(金) 香港
(1)参加者
14カ国・地域*1から合計44名が参加。日本からは以下が参加
港湾局 産業港湾課国際企画室中崎室長、中嶋国際調整官、加地係長
海事局 外航課日坂専門官
議長は、産業港湾課国際企画室 中崎室長が務めた。
*1 参加国・地域:カナダ、中国、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、パプアニューギニア、フィリピン、ロシア、シンガポール、台湾、タイ、米国
(2)主な議論
[1] APEC地域におけるクルーズの振興
APEC域内のクルーズ振興を図るため、我が国が提案しているワークショップにおけるベストプラクティスの共有等のプロジェクトについて日本側の取組状況を報告し、
新たに台湾から支援する意向が示された*2。
*2 インドネシア、フィリピン、ロシアが既に支援を表明している。
[2] APEC地域におけるゲートウェイポート連携
港湾・海事専門家会合及びインターモーダル・高度交通情報システム会合による合同セッションが両会合議長の調整により初めて開催され、トランシップ機能ではなく、
背後地域との物流・情報のリンクを重視した「ゲートウェイポート」について、両会合で連携して調査を行っていくことにつき合意した。
[3] グリーンポートの推進
港湾や船舶からの大気汚染や海洋汚染等を防ぐため、CO
民間や港湾管理者によるグリーンポートに関する取組を誘導する手法について議論がなされた。
[4] APEC海運政策研修
日本より、本年3月にフィリピン・セブで開催した第2回海運政策研修(日・比共同)について、関係者に対する謝辞を述べるとともに、APEC各国の政策立案者の
人材育成を強化することの重要性を述べた。また、次回共同開催のホスト国であるタイからは、現在BMC(財政管理委員会)において予算審査中である
第3回海運政策研修の概要とともに、2015年11月に開催を予定している等の説明がなされた。
[5] 運河関係
我が国より、世界の海上輸送網における要所であるパナマ及びスエズ両運河の動向として、6月の野上副大臣によるパナマ出張結果など最新の情報提供を行い、
引き続き今後の進展を見守ることとなった。また、両運河庁と関係者との対話を促進することの重要性について説明した。
※APEC海運政策共通原則
APEC地域における海運政策の調和を促進する目的に留意しつつ、国際定期船市場、海運補助サービス、複合輸送サービスへの自由かつ競争的なアクセスを
促進するために、採択された以下の9つの海運政策の共通原則のこと。
政策課題1:海運自由化「一般的フレームワーク」
政策課題2:「定期船に関する競争政策」
政策課題3:「政府所有海運事業者」
政策課題4:「貨物留保措置」
政策課題5:「特定の貿易に適用される制限」
政策課題6:「港湾施設へのアクセス」
政策課題7:「海運に接続する陸上サービス」
政策課題8:「港湾管理」
政策課題9:「自国船に対する補助金」
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