報道・広報

東京湾の大規模高潮浸水想定の公表について

平成21年4月2日

中央防災会議「大規模水害対策に関する専門調査会」(第14回)において、東京湾沿岸の現時点での高潮防護能力の検証及び長期的な気候変化に対するリスクの把握を目的とした高潮浸水想定の検討結果を報告した。

概要

国土交通省で初めての試みとして、東京湾沿岸全域を対象とした高潮浸水計算を実施した。今回の検討結果は、同調査会で実施している、大規模浸水発生時の避難誘導、救助活動等の応急対策の検討にも活用される。

計算条件

・高潮による浸水は、台風の勢力、潮位条件、海岸保全施設の整備状況等により異なることから、本想定では目的に応じて6つのシナリオを設定。(別紙1参照)
・地球温暖化による長期的な気候変動を考慮したシナリオも設定。

浸水想定結果と評価

・伊勢湾台風級の台風に対しては、既存の海岸保全施設が機能すれば大規模な浸水は概ね防止できることを確認。この状態を維持するため、耐震対策及び老朽化対策等の推進が重要。
・地球温暖化に伴う将来の海面上昇や超巨大台風の来襲に加えて、海岸保全施設の機能障害という悪条件が重なった場合は、大規模な浸水が発生する可能性があり、長期的視点に立って対策を講じていくことが必要。
・海岸保全施設の外側の埋立地においては浸水が発生する可能性があり、被害の軽減に向けた対策を講じていくことが必要。

今後の対応

これらの高潮浸水想定結果を用いて、被害想定を検討するとともに、被害軽減を図るための対応策について検討を行い、同専門調査会に報告する予定。

お問い合わせ先

国土交通省港湾局海岸・防災課 
TEL:(03)5253-8111 (内線46715,46736)

ページの先頭に戻る