令和7年10月10日
ネイチャーポジティブ社会の実現に向けて、道路上で動物が自動車に轢かれる「ロードキル」防止のため、今年度より北海道と沖縄をモデル地区として、データを活用したロードキル対策を進めております。
このたび、モデル地区のロードキル多発時期である10 月にあわせて、ロードキル多発区間を対象に路面表示等を設置するなど、現地での対策を本格的に開始します。 |
直轄国道では、年間約7万件(令和4年度)の「ロードキル(道路上で動物が自動車に
轢かれる事故)」が発生しており、従来から対策を講じているものの事故件数は高止まり
しています。こうした状況を踏まえ、今年度より北海道および沖縄をモデル地区に選定し、
過去の事故発生場所・時間帯等のデータを分析して対策を検討する、データ駆動型のロー
ドキル対策を試行しています。
6月には、過去のロードキル発生情報を集約したデータベースを構築し、北海道はエゾ
シカ、沖縄はヤンバルクイナとケナガネズミを対象に事故多発区間・時期・時間帯を特定、
あわせて、「ロードキル発生箇所マップ」を道路局のHP 上で公表しました。
※「ロードキル発生箇所マップ」は下記URL からご確認ください。
https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/utilization/seibutsutayousei/mierukamap.html
このたび、ロードキル多発時期の 10 月にあわせ、データ分析結果を踏まえて検討した
現地での対策を本格的に開始します。今後、現地対策の実施による事故発生件数や車両走
行速度の変化などを検証し、より効果的な対策を検討・実施します。
モデル地区で得られた知見やノウハウをもとに、全国の直轄国道においてもデータ駆動
型ロードキル対策を展開し、人と野生生物が共生できる安全な道路づくりを推進します。
国道36 号(北海道苫小牧市)
・特にエゾシカの事故が多発している48~58kp を対策区間として抽出
・事故多発時期は 10 月、時間帯は早朝・夜間
<実施内容>
シカ注意の路面表示の設置、道路情報板での事故注意喚起 など
国道58 号(沖縄県国頭村)
・ヤンバルクイナとケナガネズミの事故箇所が重複する0~6kp を対策区間として抽出
・多発時期・時間帯は、ヤンバルクイナが5月・早朝、ケナガネズミが 10 月・早朝夜間
<実施内容>※ヤンバルクイナのロードキル対策については、来春開始を予定
ケナガネズミ注意の路面表示の設置、ロードキル注意喚起ポスターの設置 など
【添付資料】
別紙1_ロードキルデータベースの取組
別紙2_北海道国道36 号(苫小牧市)におけるネイチャーポジティブの取組
別添3_沖縄やんばる地域におけるネイチャーポジティブの取組
※道路分野のネイチャーポジティブの方向性は下記URL からご確認ください。
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001864551.pdf