国土交通省は、去る2月19日、モンゴル国建設・都市計画省バイガルマー副大臣を招き、東京都内において、「日・モンゴル建設投資セミナー」を開催した。本セミナーは、我が国建設企業等が保有する技術等を活かし、同国のインフラ整備を促進することを目的として、建設業分野等における相互理解、協力促進を図ると共に、両国の建設企業等によるビジネスマッチングを実施するために開催したものである。

　セミナーでは、両国の政府関係者や、民間団体、民間企業など多くの関係者が出席し、日本の耐震建築の普及対策や、モンゴル国やウランバートル市における都市開発やインフラ整備の現状と今後の計画等について、発表や質疑応答が行われた。

　また、本セミナー後、両国建設企業等が参加してビジネスマッチングが実施された他、バイガルマー建設・都市計画省副大臣一行が増田国土交通審議官を表敬するとともに、我が国建設企業の有する最先端の建設技術や、我が国の人材育成についての理解を深めるため、東京スカイツリーや富士教育訓練センター等の視察を実施した。

　　日　時 ： 平成２５年２月１９日（火） １０：００～１６：００
　　会　場 ： ホテル グランドパレス　３階「松の間」

　　（１）日本側　　　　佐々木　基 国土交通省土地・建設産業局長

　　　　　　　　　　　　　本東　　信  国土交通省大臣官房審議官

　　　　　　　　　　　　　中島　正人 国土交通省大臣官房参事官　ほか

　　　　　　　　　　　　　民間企業等

　　（２）モンゴル側    バイガルマー   モンゴル国建設・都市計画省副大臣

　　　　　　　　　　　　　フレルバートル  駐日モンゴル国特命全権大使

　　　　　　　　　　　　　フデルバートル モンゴル国首相顧問

　　　　　　　　　　　　　オチルバト       モンゴル国ウランバートル市副市長（都市計画・投資担当）　ほか

　　　　　　　　　　　　　民間企業等

　（１）開会挨拶

　　　　本セミナーにおいては、バイガルマー・モンゴル国建設・都市計画省副大臣、佐々木土地・建設産業局長をはじめ、両国の関係者170名が出席し、セミナー冒頭、両国関係者が開会挨拶を行った。

　　　[1]　佐々木 土地・建設産業局長による開会挨拶（要約）

　　　　昨年は外交関係樹立40周年を迎え、両国の経済関係は年々緊密になっており、建設業を含むインフラ分野における協力推進についての覚書が締結されるなど両国の協力関係が着実に深まってきている中で、今後とも日本の建設産業の優れた技術や経験がモンゴル国の発展に寄与するとともに、本セミナーが両国の建設分野における協力関係を一層深めることを祈念する。

　　　[2]　バイガルマー モンゴル国建設・都市計画省副大臣による開会挨拶（要約）

　　　　モンゴル国は経済の転換期を迎え、日本との戦略的パートナーシップを構築する時期にきており、政府として、新たに建設する新国際空港周辺の新都市計画マスタープランを踏まえた大規模な住宅街の建設、地方の都市開発、上下水道等ライフライン等のインフラ整備等の計画を策定しその推進に向けて取り組んでいるところ、本セミナー開催を機に、日本と相互に補完しあう関係を目指したい。

　　　[3]　フレルバートル駐日モンゴル国特命全権大使による開会挨拶（要約）

　　　　豊富な地下資源を活かしモンゴル国の経済成長につなげるために大型プロジェクト計画を策定し推進しているが、そのためには資金、技術力に加え、専門家の力が必要となる。日本からの投資、建設分野での技術協力に加えて、人材育成分野における支援を必要としており、本セミナーを機にその成果が出ることを願っている。

　

　（２）講演等

　　　　セミナーでは、バイガルマー・モンゴル国建設・都市計画省副大臣より、新国際空港の建設に伴う新都市開発マスタープラン等の新開発中期目標プログラムを紹介、持続可能で広範囲の安定成長に向け、住宅供給、集合住宅の改善等の都市再開発と関連インフラ整備、地方の都市開発や、建材増産に必要な工場建設・流通網の整備等の目標について講演がなされた。

　　　　また、国土交通省住宅局より、日本の建築規制、耐震改修等の技術や普及施策について講演がなされた。さらに、ウランバートル市において策定されたマスタープランについて発表がなされた他、経済成長を続けるモンゴル国への投資の魅力やモンゴル国建設業界におけるビジネスについて発表がなされた。　講演終了後、ビジネスマッチングが行われ、両国から多数の民間企業等が参加した。

　

　 （３）バイガルマー建設・都市計画省副大臣による増田国土交通審議官表敬平成25年2月20日、バイガルマー建設・都市計画省副大臣が国土交通省を訪問し、増田国土交通審議官と両国の都市・建設分野における協力について意見交換を行い、両国の友好・協力関係の一層の強化について確認した。



　 （４）セミナー発表者

　　日　　本　　側：「日本における耐震建築の普及について」（住宅局建築指導課 長谷川建築国際関係分析官）

　　モンゴル国側：「モンゴル国建設・都市開発分野の現状と今後の傾向」（バイガルマー建設・都市計画省副大臣）

　　　　　　　　　　　「ウランバートル市において策定されたマスタープラン」（オチルバト・ウランバートル市副市長（都市計画・投資担当））

　　　　　　　　　　　「世界で最も速い経済成長国・モンゴル紹介」（バトナイラムダル・モンゴルビジネス発展協会理事）

　　　　　　　　　　　「モンゴルの建設業界で、いかに民間の企業は事業を営むか」（バヤルサイハン建設・都市計画省建設開発センター長）

日・モンゴル建設投資セミナー 結果概要（PDF形式：332KB）