平成22年5月19日
我が国とASEAN各国との交通分野における連携を促進するため開催された「第8回日ASEAN次官級交通政策会合」の結果をお知らせします。
記
■日時 5月18日(火) 9:00~16:35
■場所 奈良県新公会堂 (奈良県奈良市)
■参加国・機関 ASEAN加盟10か国※、ASEAN事務局及び日本 (別紙1参照)
※ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム
■本会合での主な討議・合意事項
(1)交通分野における環境対策
冒頭、東京大学の加藤浩徳准教授により、ASEANにおける都市化と公共交通機関整備に関する基調講演、国土交通省による自動車単体対策及びグリーン物流に関する取組み事例の紹介及び交通エコロジー・モビリティ財団によるグリーン経営認証制度等に関する取組み事例の紹介が行われました。
昨年12月に開催された「第7回日ASEAN交通大臣会合」で承認された「日ASEAN交通分野における環境に関する行動計画」に関し、我が国とASEAN各国の協働により今後2~3年間で実施する具体的な環境対策の取組みをまとめたリストについて検討を行いました。本リストについては更に検討を進め、本年11月に開催される「第9回日ASEAN交通次官級会合」での合意を目指します。
(2)日ASEAN交通連携の下での活動
日ASEAN交通連携の下で実施している物流、安全・安心、環境及び共通基盤の各分野の活動に関して、昨年12月の「第7回日ASEAN交通大臣会合」以降の進捗状況、成果及び今後の予定を確認しました。
(3)自動車基準の国際調和及び相互認証制度のASEANへの展開
ASEAN地域における経済発展に伴うモータリゼーションの進展、安全・環境問題への関心の高まりを背景として、安全で環境に優しい自動車の普及のため、自動車基準の国際調和や認証の相互承認に向けた動きを活発化させる必要があります。
日ASEAN交通連携においてもこれらの取組みを積極的に推進するため、我が国が「日ASEAN自動車基準・認証に関する協力イニシアティブ」案を提案しました。今後さらに検討を進め、本年11月に開催される「第9回日ASEAN交通次官級会合」及び「第8回日ASEAN交通大臣会合」で承認を求めます。
本イニシアティブは、研修・セミナーの開催、専門家の派遣等による人材育成等を通じて、ASEAN各国における自動車基準・認証制度の構築、自動車基準の国際調和及び認証の相互承認の実現を支援するものです。これにより、ASEAN地域において、より安全で環境に優しい自動車の普及が促進されることが期待されます。
■その他
・ASEANが策定中の「ASEAN戦略的交通計画(2011-2015)」の基本的方向性について紹介されました。
・JICAが実施中の「ASEAN港湾開発調査」について紹介されました。
・我が国の鉄道海外展開について日本鉄道車両輸出組合から紹介されました。
・奈良県における交通及び産業に関する取組みが紹介されました。
以上
別紙1(PDF形式:47KB)