報道・広報

京阪電気鉄道株式会社の旅客の運賃の上限変更認可について

令和7年3月25日

 令和6年12月3日付けで京阪電気鉄道株式会社(以下「京阪電鉄」)より申請のあった、鉄軌道事業の旅客運賃の上限変更については、令和7年3月4日に運輸審議会より「認可することが適当である」旨、答申が出されましたので、本日、国土交通省として認可いたしました。

 鉄道事業の旅客の運賃は、鉄道事業法第16条第1項に基づき、その上限を定め、国土交通大臣の認可を
受けなければならないとされています。認可にあたっては、同法第16条第2項に基づき、能率的な経営の
下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査することとされてお
り、また、同法第64条の2に基づき、運輸審議会に諮らなければならないこととされています。(軌道法
においても同様の取り扱いを実施)。
 令和6年12月3日付けで京阪電鉄より申請のあった、旅客の運賃の上限変更について、運輸審議会に諮
問したところ、令和7年3月4日に「認可することが適当である」旨の答申が出されました。これを受け、
本日、国土交通省として申請どおり認可をいたしました。なお、今回の認可は、令和13年3月31日まで
の期限を設け、運賃改定後の令和8年度から3年間(令和10年度まで)の総収入と総括原価の実績を確認
することとしています。
 
■運賃の改定概要
 京阪電鉄は、安全かつ安定輸送に向けた取り組みのほか、バリアフリー化の推進といった利便性向上に取
り組む一方、業務効率化や構造改革によるコスト縮減に継続的に取り組んできました。
 しかしながら、沿線の少子高齢化等によるお客さまの減少に加え、コロナ禍を経た新たな生活様式の定着
等が減収に拍車をかけ、バリアフリー設備の整備の他、安全・安定輸送に必要不可欠な車両・変電所等の更
新が困難となってきており、厳しい事業環境が想定されるとともに、激甚化する自然災害への対策やカーボ
ンニュートラルといった課題にも取り組んでいく必要があり、さらには、昨今の電気料金や物価の高騰によ
る経費の増加及び人材確保のための待遇・職場環境改善による人件費増加も見込まれ、厳しい経営状況が続
くことが想定されます。
 このため、同社の最大限の経営努力の継続を前提に、安全で安心な旅客輸送サービスの提供を行うため、
運賃改定の申請がなされたものです。
 
【改定内容】
 ○改定率 12.4%(15.8%)
  ・普通旅客運賃:11.7%(15.5%)
  ・定期旅客運賃:通勤14.4%(17.5%)、通学8.8%(8.8%)
  ※改定前収入に鉄道駅バリアフリー料金を含む改定率(カッコ内は鉄道駅バリアフリー料金を含まない改定率)
 
 ○初乗り運賃 
  ・京阪線:3キロまで160円(鉄道駅バリアフリー料金は含まない)→180円
  ・京阪線:3キロまで170円(鉄道駅バリアフリー料金を含む)→180円
  ・大津線:5キロまで170円→200円
 ○定期運賃の割引率(1ヶ月)
   通勤定期:39.0% (現行:39.3%)
   通学定期:81.8% (現行:80.5%)
 
 ○実施予定年月日:令和7年10月1日
 
 ○収入原価
                                 (単位:百万円) 
  令和5年度
(実績)
令和8年度~10年度推定(3年間平均)
現 行 改 定
収  入 51,524 50,236 56,141
原  価 49,851 56,397 56,397
差引損益 1,673 ▲6,160 ▲256
収 支 率 103.4% 89.1% 99.5%
 
 
<参考>
○鉄道事業法(昭和61年法律第92号)
(旅客の運賃及び料金)
第十六条 鉄道運送事業者は、旅客の運賃及び国土交通省令で定める旅客の料金(以下「旅客運賃等」と
 いう。)上限を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、
 同様とする。
2 国土交通大臣は、前項の認可をしようとするときは、能率的な経営の下における適正な原価に適正な
 利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査して、これをしなければならない。
3~9 (略)
 
(運輸審議会への諮問)
第六十四条の二 国土交通大臣は、次に掲げる処分等をしようとするときは、運輸審議会に諮らなければ
 ならない。
一 第十六条第一項の規定による旅客運賃等の上限の認可
二~五 (略)

添付資料

報道発表資料(PDF形式)PDF形式

お問い合わせ先

国土交通省鉄道局鉄道事業課旅客輸送業務監理室 海老澤、沖元
TEL:(03)5253-8111

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