平成28年8月4日
国土審議会土地政策分科会企画部会において、8月4日に「土地政策の新たな方向性2016」がとりまとめられました。 本提言を踏まえ、関係部局と連携して、必要な施策を実施していきます。 国土審議会土地政策分科会企画部会では、新たな国土形成計画や社会資本整備重点計画が閣議決定され、「コンパクト+ネットワーク」や 「ストック効果の最大化」といった新たな方針が打ち出されたことなどを踏まえ、6年ぶりに昨年12月から土地政策の議論を開始しました。 人口減少下での経済成長を支え、国民が豊かさを実感できるような土地政策のあり方について計8回にわたり調査審議を行い、この度「土地 政策の新たな方向性2016」がとりまとめられました。 本提言を踏まえ、今後、国土交通省において、予算、税制、制度等のあり方を総合的に検討し、関係省庁と連携して必要な施策を講じていく こととしています。 <提言のポイント> ◯当面の土地政策の新たな方向性として、3つの方向性が示された。 [1]国土利用や社会資本整備の戦略に沿って、成長分野の土地需要を確実にとらえ、経済成長を支える土地利用を実現すること [2]これまでに蓄積された宅地ストックをうまく使い、国民生活の質の向上に資するような豊かな土地利用を実現すること [3]以下のような個々の土地に着目した最適な活用・管理(宅地ストックマネジメント)をスピード感をもって実現すること ・市街地、インフラ周辺等の需要の高い土地については、成長分野の確かな需要に的確に対応し、時期を逸することなく、的確かつ柔軟に資金を 供給し、適切な調整を経た上で円滑に土地・不動産を供給すること(「最適活用」) ・空き家・空き地等の低・未利用の土地・不動産ストックについては、所有者による利用等にこだわらず、選択肢を増やして隠れた需要を顕在化 させること(「創造的活用」) ・所有者の所在の把握が難しい土地等の活用が困難な土地については、宅地ストックの放棄が将来の土地活用のボトルネックとならないよう、 継続的に管理すること(「放棄宅地化の抑制」) ◯新たな方向性の実現に向けた施策展開として4つの基本的な考え方と当面の主な施策が示された。 [1]最適活用の実現 ・社会資本のストック効果を高める土地活用等を進めるための関係者の調整が円滑に開始できる場づくり ・リートによる成長分野の不動産への投資促進のための支援措置の継続・拡充 ・耐震化、環境改修、成長分野関連施設の再生等を促進するための不動産特定共同事業の充実 等 [2] 創造的活用の実現 ・行政、住民、宅建業者等の協議会等を通じ、空き家・空き地を寄付等により地域全体や市場で活用する取組を支援 ・クラウドファンディング等の小口資金による空き家・空き店舗の再生に対応した不動産特定共同事業の枠組み検討 ・広く豊かな土地利用の推進(マッチングの仕組みの検討、除却すべき空き家の除却の促進等) 等 [3] 最適活用・創造的活用を支える情報基盤の充実 ・ITを活用した「空き家・空き地バンク」の標準化・一元化などを通じた効果的なマッチングの実現 ・行政の保有する土地・不動産情報のオープン化(データの種類・提供方法の拡充)を促進 ・不動産と一体となった動産も考慮した評価や農地評価ニーズに対応した鑑定評価の充実 等 [4] 放棄宅地化の抑制 ・所有者の所在の把握が難しい土地の実態把握 ・活用が困難な土地の管理・帰属のあり方や、相続登記の更なる促進方策等について、関係省庁が連携し本格的に議論 等
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