平成12年度 河川局関係事業における事業評価について

I. 新規事業採択時評価について



箇所名:勢田川水環境整備事業



1.事業の概要
 1)位 置:三重県伊勢市
 2)河川名:宮川水系勢田川
 3)諸 元:河道(底泥)掘削 80,000m3
 4)総事業費:約9億円

2.目的、必要性
 1)目 的:水質浄化
 2)必要性:
・伊勢市の市街地を流れる勢田川は、三重県下でも最も水質が悪く、環境基準BOD5.0mg/lに対し、近年5カ年のBOD平均値が7.5mg/lと大幅に上回っている。特に底泥から発生する悪臭は、沿川の住民はもとより伊勢市民に不快感を与えるなど大きな社会問題となっていることから、早急に水質改善を図るため、川底に堆積した底泥を浚渫することが必要である。

3.費用効果分析の結果
 試行的にCVM法に基づき分析
便益(B) 費用(C) 事業効果(B/C)
13.5億円 8.3億円 1.63

4.検討
 以下の評価項目及び上記の費用対効果分析結果を総合的に判断の上、採択。
河川名 河川環境等の状況 河川及び周辺の利用状況 地域開発の状況等 評点 B/C
河川環境 開発規制等 過去の障害発生状況等 現在 将来 汚濁負荷増となる地域開発の状況 河川周辺の市街化の状況等
水質汚濁状況(mg/l) 河川流量の状況 生態系 上水の取水障害の影響人口 障害の種類 過去5年障害発生状況 利用形態 利用者数(万人) 利用形態 利用者数(万人)
勢田川
(三重県)
BOD年最大値13.2 平常時に流水無し 希少種等
悪臭 夏場、渇水期 - - 散策 5 - 用途地域
住居・商業地域
13 1.63
B A - - - C B - - C A - C - -

5.日程・手続き
 平成13年度 事業着手予定

6.関係者の意見
 勢田川浄化について、市民参加による七夕・大そうじや勢田川クリーンアップ事業等を展開するものの市民活動には限界があり、地方自治体・関係住民から勢田川の底泥を浚渫してほしいとの強い要望がある。