平成12年度 河川局関係事業における事業評価について

I. 新規事業採択時評価について



箇所名:筑後川水系ダム群連携事業実施計画調査



1.事業の概要
 1)位 置:福岡県朝倉郡杷木町 外
 2)河川名:筑後川水系筑後川・佐田川・小石原川
 3)諸 元:形  式 :導水路
       延  長 :約23.5km
       計画高水流量:2,100m3/s(現況:920m3/s)
       最大導水量:2.0m3/s
 4)総事業費:約390億円

2.目的、必要性
 1)目 的:流水の正常な機能の維持
 2)必要性:
・筑後川流域は水道用水や農業用水等の幅広い水利用が行われているが、近年の少雨化の影響もあり、ほぼ2年に1回は渇水が発生する等良好な河川環境の維持、既得用水の安定的取水等が困難となっている。このため、安定的な河川流量(不特定用水)の確保が急務となっている。

3.費用効果分析の結果
 治水経済調査マニュアル(案)に基づいて分析
便益(B) 費用(C) 事業効果(B/C)
1,149億円 607億円 1,89

4.検討
 以下の評価項目及び上記の費用対効果分析結果を総合的に判断の上、採択。
渇水被害 災害発生時の影響 過去の災害実績 災害の危険度 地域開発の状況
事業名 渇水影響人口
(人)
生活への影響
(取水制限日数)
社会経済活動への影響
(日)
被災頻度
(のべ回数)
渇水影響人口
(人)
取水制限率
(最大値%)
生活への影響
(取水制限累計日数)
社会経済活動への影響
(累計日数)
渇水に対する利水安全度
(10年間での想定発生回数)
地域開発計画の規模
(計画が何年先か)
筑後川水系ダム群連携 470,000 30 30 7 2,450,000 54 295 295 7 既に事業化

※当事業は洪水防御を目的として有していないため、洪水被害に関する評価項目は掲載していない。

5.日程・手続き
 平成13年度 実施計画調査着手予定

6.関係者の意見
 筑後川水系の安定的な河川流量の確保について、地元自治体及び関係団体からも強い要求がある。