1.事業の概要
1)位 置:広島県広島市、廿日市市、大竹市、佐伯郡大野町、湯来町
2)諸 元:土砂災害対策として砂防堰堤等を整備
3)総事業費:約900億円
2.目的、必要性
広島県西部山系は、中国地方を東西に結ぶ主要な交通幹線である山陽新幹線や山陽自動車道等が横断しており、社会経済的に重要な場所に位置している。一方、当該地域は崩落を起こしやすい特殊土壌である「まさ土」と呼ばれる花崗岩地帯であるため、過去から多くの大規模な土砂災害が発生している。近年では、平成11年6月29日の梅雨前線による集中豪雨によって、死者を出す甚大な土砂災害が発生している。
このため、当該地域において計画的かつ集中的に事業の推進を図るため平成13年度より直轄砂防事業に新規着手する。
3.費用効果分析の結果
土石流対策事業の費用便益分析マニュアル(案)に基づいて分析
便益(B) |
費用(C) |
事業効果(B/C) |
7,348億円 |
900億円 |
8.16 |
4.検討
以下の評価項目及び上記の費用対効果分析結果を総合的に判断の上、採択。
災害発生時の影響の大きさ |
過去の災害実績 |
災害発生時の危険度 |
地域開発の程度 |
保全人家戸数 |
重要公共施設 |
災害弱者施設 |
直近の災害発生年 |
過去10年間の災害履歴 |
荒廃の状況 |
地形・地質の状況 |
植生の状況 |
河床勾配 |
砂防設備整備状況 |
住宅・宅地開発の有無 |
最大被災戸数 |
重要公共施設の被災 |
災害弱者施設の被災 |
28,151 |
152 |
重要あり |
H11 |
149 |
あり |
あり |
10%以上 |
不良 |
不良 |
1/8以上 |
低い |
実施中 |
5.日程・手続き
平成13年度 事業着手予定
6.関係者の意見
広島県西部山系直轄砂防事業の新規採択について、地元自治体及び関係団体からも強い要望がある。