平成12年度 河川局関係事業における事業評価について

I. 新規事業採択時評価について



箇所名:湯山海岸侵食対策事業



1.事業の概要
 1)位  置:鳥取県福部村
 2)整備内容:人工リーフ
 3)総事業費:約42億円

2.目的、必要性
 1)目 的:海岸侵食による被害の防止
 2)必要性:
 湯山海岸は、鳥取砂丘に隣接する長大な砂浜海岸で、背後には交流施設や鳥取砂丘の観光道路となっている県道が控え、海水浴等の利用も盛んな海岸であるが、近年、著しい海岸侵食により県道まで浜崖が迫っている状況である。
 このため、侵食対策の実施により、被害の防止が急務となっている。

3.費用効果分析の結果
 海岸省庁で作成した「海岸事業の費用対効果分析手法」に基づいて分析。
総便益(B) 総費用(C) 費用対効果(B/C)
7,630百万円 4,000百万円 1.91

4.検討
 以下の評価項目及び上記の費用対効果分析結果を総合的に判断の上、採択。
前提条件 災害発生時の影響 災害発生の危険度 地域開発の状況 関連事業との整合 地元の協力体制 自然環境・文化財等 総合評価
採用基準を満たしている等 B/C 該当地域に対する影響 年間侵食速度
(大)
計画波浪による越波高
(大)
災害の危険性の高い自然条件 沿岸漂砂・土砂供給源の現状 地域の振興計画への位置付け 災害危険性が地域発展の制約 関連計画の整備状況 愛護・防災等の活動状況 自然環境への効果 文化財等の地域遺産への影響 A a b 評価結果
1.91 観光道路 6.6m 100m 外洋に直接面している 河川供給土砂の減少 「第4次福部村総合計画」への位置付け 一連の観光拠点 白砂青松の創出 清掃活動 山陰海岸国立公園 天然記念物「鳥取砂丘」 2 4   最優先
評価 各項目 a a b b b b a A a a A
大項目 a a a A a A

※大項目にて総合評価

5.日程・手続き
 平成13年度 人工リーフの整備に着手予定。

6.関係者の意見
 海岸侵食防止のための海岸整備の実施について、地元自治体等から強い要望がある。