我が国の社会・経済の高コスト構造の是正を通じた国際競争力の向上や、地域の自立的な発展を図るため、高規格幹線道路、地域高規格道路をはじめとする幹線道路網の構築を図る。
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1)高規格幹線道路
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交流ネットワークの充実により地域ブロックの自立的な発展や物流の効率化などを図るため、高規格幹線道路網14,000kmのうち、都市圏の環状道路、第二東名・名神高速道路や、日本海沿岸東北自動車道、東九州自動車道などの地域ブロックの循環型ネットワークについて重点的な整備を進め、新五箇年計画では、約1,360kmの供用を図る。
これらの整備を進めるにあたっては、今後は経済情勢が大きく変化しなければ、基本的には料金水準を上げないよう様々な工夫を行いながら整備を進める。 |
ii. |
高度道路交通システム(ITS)などの活用、地方都市周辺における通勤など近距離多頻度利用者のための料金割引等の検討・導入、インターチェンジやサービスエリア周辺での民間施設の立地誘導などを図り、既存ストックの有効活用を推進する。
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高規格幹線道路供用延長
H9 7,265km → H14 8,626km → 長期 14,000km |
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・東北横断道酒田線、関越道上越線、四国縦貫道の全通及び東海北陸道の概成など循環型ネットワークの形成 |
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・圏央道 八王子鶴ヶ島間、第2東名・名神 豊田四日市間など大都市圏環状道路の形成 |
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・本州四国連絡道路尾道・今治ルートの海峡部の橋梁の完成により、本州と四国を3ルートで連絡 |
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高規格幹線道路の面積カバー率(1時間で高規格幹線道路に到達できる地域の面積割合)
H9 67% → H14 80% → 長期 90% |
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高規格幹線道路等の交通分担率(全国)
H9 12% → H14 14% → 長期 22% |
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2)地域高規格道路
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全国レベルの高規格幹線道路と一体となって、地域相互の交流促進や空港・港湾への連絡等を強化する地域高規格道路の整備を重点的に推進し、新五箇年計画では、約460kmの供用を図る。
これらの整備を進めるにあたっては、地域の交通特性や整備コスト縮減等に配慮した経済的な道路構造で整備を推進する。 |
ii. |
都市高速道路については、建設着手の段階で料金見通しを明らかにした上で整備を進める。
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地域高規格道路の延長
H9 1,042 km → H14 1,497 km → 長期的には約6,000〜8,000km |
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高規格幹線道路や地域高規格道路へ30分以内で到達可能な面積の割合
H9 46% → H14 55% → 長期 83% |
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地方中核都市1時間圏カバー率
(都道府県庁所在地あるいは人口30万人以上の都市などへ1時間以内で到達し、都市的サービスを享受できる面積の割合)
H9 42% → H14 45% → 長期 61% |
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3)新交通軸の形成
東京湾口道路、伊勢湾口道路、紀淡連絡道路、関門海峡道路、豊予海峡道路、島原・天草・長島架橋の構想については、長大橋等に係る技術開発、地域の交流、連携に向けた取組等を踏まえ調査を進めることとし、その進展に応じ、周辺環境への影響、費用対効果、費用負担のあり方等を検討することにより、構想を進める。
西瀬戸地域、青函地域等、全国的な視点からの広域経済圏の基盤を形成する新たな交通軸については、長期的な視点から調査を進める。
また、離島振興のための新たな海洋架橋については、長大橋等にかかる技術開発、地域の交流・連携に向けた取組や活性化施策などを見極めつつ、調査を進める。 |
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