V.反省を改善につなげる仕組みの導入
目標とする成果を得るために、どこから対策をとるかなどの行政判断を支援するための仕組みを導入する。
渋滞や交通安全などの課題の多い区間のみを優先的に対策をとる「優先度明示方式(仮称)」(渋滞度曲線、事故率曲線)を導入。例えば、効率的に渋滞対策を行うために、渋滞損失時間の高い箇所を抽出し、限定的に予算投入する。
国民への情報開示や道路の維持管理などの日常的な取組みについては、競争原理を導入する。国道事務所別などの達成度を公表する「ベンチマーキング」を取り入れることにより、良好な成果をあげている他主体の取り組みを学び、自らの改善点や工夫に気づく、より自発的な行政運営を促す。
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■優先度明示方式(仮称)(事故率曲線)の導入により集中的な対策を実施
【道路交通における死傷事故率】
死傷事故率の高い区間に対して重点的に対策を行うよう、事業の推進を図っていく。区間ごとの死傷事故率を高い順に並べた事故率曲線を用いて、優先的に対策すべき区間を抽出し、対策箇所の特定を行う。
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図10 優先度明示方式(仮称)(事故率曲線)イメージ
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■ベンチマーク方式の採用による事務所ごとのホームページの工夫【ホームページアクセス数】
事務所ごとのホームページについて、アクセス数及び管内人口あたりのアクセス数の実績を四半期ごとに集計、公表した。アクセス数の多い事務所は、冬季の路面や災害時通行止めなどの道路規制情報、バスの運行情報などユーザーのニーズに合致した情報を発信しているほか、携帯電話向けのサイトも開設している。実績をフィードバックする、いわゆるベンチマーク方式により、他の事務所の優れた点を導入、反映していく工夫が見られ、全体の伸び率(1.52倍)の2倍の3倍以上の伸び率を記録した事務所が、14事務所(全107事務所中)あった。
【HP アクセス数伸び率ベスト5】
(1)高崎河川国道事務所(前年度比19.0倍)
(2)常陸河川国道事務所(8.5倍)
(3)奈良国道事務所(6.2倍)
(4)川崎国道事務所(5.9倍)
(5)大宮国道事務所(5.6倍)
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図11 アクセス数が19倍になった高崎河川国道事務所
と6倍になった奈良国道事務所のトップページ
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【参考】 |
新たな道路行政マネジメントの流れ |
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