ボランティア・サポート・プログラムについての質問に答えます。
ボランティア・サポート・プログラムとは、国土交通省、沖縄総合事務局が直接管理している道路(直轄国道)を対 象として、実施されている道路の美化・清掃プログラムです。道路を慈しみ、住んでいるところをきれいにしたいという自然な心を形あるものにしようと考え出 されたアメリカの「アダプト・ア・ハイウェイ・プログラム」からヒントを得ています。
「実施団体」(=ボランティア活動を行う団体)が、道路の簡単な清掃や美化活動を行なうことを「協定」で確認し、その「協定」の内容に従って活動を実施します。道路管理者は清掃用具等を貸与・支給し、実施団体名入りのサインボードを立てて、実施団体の活動を公表します。
ボランティア・サポート・プログラム同様に、「協定」を結び、一定期間「実施団体」が、実施区域の道路を清掃したり野草を植えたりして管理します。道路管理者は、道路に実施団体の名前入りサインボードを立てて活動を公表します。
1985年、テキサス州でプログラムが開始され、最初に参加した市民グループが「タイラー・シビタン・クラブ」でした。
現在では、全米48州に導入され、カナダやプエルトリコでも、活動が行われています。また、道路だけでなく、公園や河川などを対象としたプログラムも多数あります。
国土交通省、沖縄総合事務局では、地域住民と道路管理者との新たなパートナーシップを築く第一歩として、積極的にプログラムを推進していきます。
(タイラー・シビタン・クラブ
写真提供 テキサス州交通局)
既存のボランティア活動は、「地域愛護」及び「道路愛護」の観点から行われており、作業内容、規模、時期、頻度などについての道路管理者との合意、拘束力はなく、事故等による補償についても確立されていません。
ボランティア・サポート・プログラムは、作業内容、範囲、時期、頻度、責任者を合意、確認し、道路管理者、協力者(市町村)を含めた3者間で協定を結び「道路愛護」に対する支援等を確立するものです。
中学生以下の子どもが主体の場合は、活動に際して子どもの安全確保のため、大人の保護者が必要と考えられます。
従って、活動内容に応じた人数の大人の保護者を加えるようにお願いすることになります。
相互に了承をとって、同じ区域で複数の団体が活動することは可能です。例えば、A団体は清掃活動を行ない、B団体は花壇の手入れを行うといったことが考えられます。
実施区域は、道路の状況によって変わります。人通りの多い、汚れやすい場所は、実施区域を短くし、活動頻度を高 くしますし、あまりゴミが散乱しないような場所は、延長を長くします。また、植樹や花壇の数、実施団体の人数によっても、延長は変わります。人通りの多い 商店街などは100m程度、郊外などは500m~3kmがおおよその目安となります。
活動中の万が一の事故等に備え、路上での活動を予定している団体については、保険へ加入頂くことをお願いしています。
保険料の実費を全額支援する制度もありますので、各地方整備局へお問い合わせください。
「実施団体」は、受け持った実施区域の美化・清掃を行います。
「道路管理者」は、実施団体に対して、清掃用具などを提供し、実施団体の名称入りサインボードを実施区域に掲示します。さらに、実施団体同士が意見交換を行う場の提供や、活発なボランティア活動を促す支援をします。
「協力者(市町村)」は、道路から集められたゴミの回収と処理について、協力します。また、道路管理者と住民との窓口になる場合もあります。