資料3-2
沿道環境の改善を目的とした交通需要調整のための料金施策の基本的考え方及び試行的実施について 参考資料

2.基本的考え方

(1) 概念の整理

 特定区域への進入又は特定の道路の通行等に対し、課金等を行うことによる交通量の抑制については、いわゆる「ロードプライシング」として諸外国で実施例があるところ。(→課金型ロードプライシング)
 これに対し本施策は、我が国においては従来より都市部の高速道路を有料道路として整備してきていることから、当該有料道路ネットワークにおいて、料金が本来的に有している需要調整機能に着目し、一定の観点から料金の調整を行うことにより、対象区間の交通需要の調整を図るもの。(→料金調整型ロードプライシング)
 料金調整型ロードプライシングについては、複数路線間の需要調整を図るケースや、時間帯の需要調整を図るケースが考えられる。
 なお、ロードプライシングにおいて、主として沿道環境の改善を目的とする場合に、「環境ロードプライシング」と総称。

(参考)ロードプライシングの概念整理
ロードプライシングの概念整理
※これらのロードプライシングの中で、主として沿道環境の改善を目的とする場合に、「環境ロードプライシング」と総称する。

区分 対象 実施方法
課金型
ロードプライシング
特定のエリア 又は
特定の道路
特定エリアの通行又は特定の道路の通行に課金等を実施し交通を抑制
料金調整型
ロードプライシング
特定の有料道路 有料道路料金を調整することにより、特定の有料道路の交通需要を調整

(2) 料金調整型ロードプライシングの類例

 料金調整型ロードプライシングは、並行する有料道路間で住宅地等の通過交通の湾岸部等への転換を促進する「湾岸転換型」、都心部通過交通を環状道路に迂回・分散を促進する「環状道路迂回・分散型」、一般道路のバイパスとして機能する有料道路への転換を促進する「バイパス転換型」に類型化することができる。

「湾岸転換型」住宅地等を通過する交通を湾岸部等に転換するもの
「湾岸転換型」住宅地等を通過する交通を湾岸部等に転換するもの

「環状道路迂回・分散型」大都市等における通過交通を迂回させるために、環状道路に交通を迂回・分散するもの
「環状道路迂回・分散型」大都市等における通過交通を迂回させるために、環状道路に交通を迂回・分散するもの

「バイパス転換型」住宅地等を通過する一般道路から、当該道路のバイパス機能を有する有料道路に交通を転換するもの
「バイパス転換型」住宅地等を通過する一般道路から、当該道路のバイパス機能を有する有料道路に交通を転換するもの

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