I 現行有料道路制度の概要

3. 有料道路の料金制度

 -(3) 各種料金施策

  1. 環境ロードプライシングについて(多様な料金施策)
    1. 目的
       有料道路ネットワーク内の並行する路線の間で料金格差を設けることにより、住宅地域に集中した交通を湾岸部等に転換し、住宅地域の沿道環境の改善を図る。
    2. 概要
        首都高速道路 阪神高速道路
      対象路線 抑制区間 横羽線 神戸線
      転換区間 湾岸線 湾岸線
      対象者 ETC大型車 ETC大型車
      神戸東線・西線を現金で連続利用する大型車
      料金 横羽線 : 1,000円 神戸線 : 1,000円
      湾岸線 : 800円 湾岸線 : 800円
      試行開始日 平成13年10月23日 平成13年11月1日
       
     
  2. 白馬長野有料道路における夜間無料化の実験(多様で弾力的な料金施策)
    1. 位置図
      白馬長野有料道路 日平均交通量 うち大型車 混入率(%)
      平成12年度実績 終日 4,220/(4,707) 554 13%
      昼間 3,706 328 9%
      夜間 514 226 44%
      現道(主)長野大町線 日平均交通量 うち大型車 混入率(%)
      平成12年度実績 終日 5,608/<5,829> 1,020 18%
      昼間 5,245 837 16%
      夜間 363 183 50%
      単位:(台/日)
      注1) (4,707)はH12計画値、<5,829>は有利用道路供用前H6センサス値
      注2) 昼間(6:00〜22:00)、夜間(22:00〜6:00)
       
    2. 施策概要
      • 平成14年度中に一定期間(4週間)夜間無料化することにより、周辺道路への影響を把握し、今後の沿道環境改善に向けた検討材料とすることを目的に実施
         
        割引対象時間:22時〜翌6時
        割引率:100%(普通車の例:現行200円→無料)
         
      • 有料道路を迂回し現道を走行する大型車等による騒音に対する住民の苦情を踏まえ、期間を限定した試行実験
      • 財源は長野県の予算により措置の予定
        (本試行による長野県道路公社の減収分については県が補填)
         
    3. 現況のデータ等

      【有料道路名】 白馬長野有料道路
      【延長】 2.0km
      【料金徴収期間】 H7.2.16〜H37.2.15(30年間)
      【料金】 200円(普通車) 100円/km
      【交通量】 上記
     
  3. 六甲有料道路におけるオフピーク割引(多様で弾力的な料金施策)
    1. 位置図
       
    2. 施策概要
      • 六甲有料道路のピーク特性を勘案し、小型車(普通車、軽自動車 等、軽車両等)を対象にオフピーク時間帯における割引を実施
         
        割引対象時間:10時〜16時、22時〜翌6時
        割引率:50%(普通車の例:現行200円→100円)
         
      • 交通量の分散による渋滞の抑制及び閑散時の有効利用を図る
      • ただし、大型車は沿道での環境悪化を避けるため、割引対象より除く
      • 所要の手続きを経て平成14年度より実施予定
      • 財源は六甲北、六甲北2期とのプール化等により措置
         
    3. 現況のピーク特性
     
  4. 東海4バイパスの夜間無料化(多様で弾力的な料金施策)
    1. 概要
       平成11年4月、東海4バイパスについて、現道国道1号の夜間の沿道環境改善を図ること等を目的として、夜間無料化した。(22時から6時)
       そのための財源は、国、地方公共団体が負担(一部区間の買取)
       
    2. 効果
       現道の夜間断面交通量は、従来の半分以下(3割〜5割)に減少。
       大型車については従来の概ね2割以下(1割〜2割)に大幅に減少。
       
       現道の夜間騒音値は実施前に対し7〜12dB低減。