4.小都市と周辺地域を結ぶ交通サービスの導入について

(1)希望利用頻度(通勤・通学を除く)

 自宅近くと高山市中心部を結ぶ、路線バスなどの交通サービスが提供・充実された場合の利用意向をみると、何らかの形で利用したいという人は約4割に上っています。その中で、前期高齢者はやや利用意向が高い一方、身障者(バス乗降不可)では利用意向が低くなっています。
図3-9 高山市への交通サービスの希望利用頻度(属性別、単位:%)
 
 免許保有別に利用意向をみると、免許保有者は約3割にとどまるのに対して、家族保有の場合は約5割、保有なしの場合には約6割と利用意向が高くなっています。
図3-10 高山市への交通サービスの希望利用頻度(免許保有別、単位:%)
 
 地域別に利用意向をみると、利用意向のある人の割合には大きな差はありませんが、外縁7町村と比較して、高山市や近接7町村の方が利用頻度を多く想定しています。
図3-11 高山市への交通サービスの希望利用頻度(地域別、単位:%)
 

(2)交通サービス利用にあたって重視する条件

 高山市への交通サービスを利用する際に重視する条件としては、「乗り場が自宅や目的地に近いこと」「運行頻度が高いこと」「運賃が妥当であること」の3項目に回答が集中しています。加えて、高齢者や身障者、特に身障者(バス乗降不可)においては、「乗り降りしやすい車両が使われている」という条件が重視されています。
表3-5 高山市への交通サービス利用時に重視する条件(複数回答)(属性別、単位:%)
 

(3)交通サービスの希望運行頻度

 高山市への交通サービスを利用する際の条件のうち、希望する運行頻度については、1時間毎、30分毎という回答が多く、特に15〜64歳の健常者は、30分毎と1時間毎が合わせて5割に達し、かなり厳しい条件を付ける人が多くなっています。一方、高齢者や身障者は運行時刻に合わせるという回答がやや多くなっています。
図3-12 高山市への交通サービスの希望運行頻度(属性別、単位:%))
 
 運行頻度について地域別にみると、高山市や近隣7町村では、30分毎、1時間毎という回答が多いのに対し、外縁7町村では、30分毎という意見は少なく、1時間毎より少ない頻度の回答が比較的多くなっています。
図3-13 高山市への交通サービスの希望運行頻度(地域別、単位:%)
 

(4)交通サービスの希望片道運賃

 運賃条件については、高山市内の人は100円から200円、近接7町村の人は300円から500円、外縁7町村の人は500円から1,000円という回答が多く、高山市からの距離に応じて、負担してもよいという運賃に明確な差が出ています。なお、高山市内の100円、200円という運賃は、高山市が運営する市内バス「のらマイカー」の高齢者運賃、一般運賃とそれぞれ一致していますが、長距離になるほど、アンケート結果は実際の運賃よりも安くなっています。
図3-14 高山市への交通サービスの希望片道運賃(地域別、単位:%)
 


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