V.高齢者等の交通ニーズ〜住民アンケート調査結果〜
 

1.アンケート調査の概要

(1)調査対象地域の概要

 ここで紹介する交通に関する住民アンケート調査は、高山市を中心とする飛騨地域15市町村を対象として実施したものです。  飛騨地域の総人口は約13万人、中心都市である高山市の人口は7万人弱で、高山市以外の14町村はすべて中山間地域となっています。
 高山市と各町村を結ぶ交通網は、南北にJR高山本線と国道41号が縦貫しています。バスは、人口の集中する国道41号沿線では1日10往復以上が運行され、特に古川町から高山市に至る区間は1日30本以上と、ほぼ30分に1本バスが運行されています。これ以外の高山市と各町村中心部を結ぶ路線の運行本数は、おおむね1日5往復から9往復程度となっています。
 一方、市町村内の各集落を結ぶ路線については、すでに多くが廃止されており、市町村による廃止路線代替バスや福祉施設の利用者を無料で送迎する福祉バスなどが運行されているところもあります。また、高山市では、駅・バスターミナル、総合病院、市役所などと市内各地区を結ぶ循環バス「のらマイカー」を運行しています。
図3-1 調査対象地域
 

(2)調査の概要

 調査は、対象地域の住民1,249人(うち15〜64歳500人、65歳以上500人、身障者249人)を対象として実施し、803通の回答を得ました(回収率64.3%)。
 以後の分析では、必要に応じて、以下に示す属性分類を用いて集計を行っています。
15〜64歳の健常者:身体障害者手帳を所持していない15〜64歳の人
前期高齢者:身体障害者手帳を所持していない65〜74歳の人
後期高齢者:身体障害者手帳を所持していない75歳以上の人
身障者(バス乗降可) :身体障害者手帳を所持し、バスなどの自動車の乗り降りは自分だけでできる人
身障者(バス乗降不可):身体障害者手帳を所持し、バスなどの自動車の乗り降りは人に手伝ってもらわないとできない人


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