4.小都市地域内での移動に関する施策

 
 小都市地域(いわゆる中心市街地)内での移動に関する施策の方向性として、小都市地域内での交通サービス・歩行補助手段の提供、小都市と周辺地域間の交通サービスとの連携、徒歩や歩行補助手段に対応した交通環境の整備が考えられます。

【小都市地域内での交通サービス・歩行補助手段の提供に関する施策】
 ■都市内循環バスの運行
 ■レンタル電動スクーター(タウンモビリティ)
 ■レンタサイクル
 ■レンタルシルバービークル

 
<交通サービス・歩行補助手段の提供>
  • 小都市地域内での移動手段として、地方公共団体、商店街、商工会議所等が、小都市地域の空間的な広がりや地理的条件(勾配・積雪等の状況)、各個人の身体機能の状況などに応じて、都市内循環バスを運行したり、タウンモビリティ(電動スクーター等の貸出サービス)やレンタサイクル等の歩行補助手段を提供していくことが考えられます。
  • いずれの場合においても、小都市と周辺地域間を結ぶ移動手段との連携を円滑化することが重要です。
 
<小都市と周辺地域間の交通サービスとの連携>
  • 小都市と周辺地域間の交通と小都市地域内での交通の連携を図る手段として、端末交通機関としての自転車を各種交通サービスの車両に積載可能とすることが考えられます。具体的には、サイクルトレイン、自転車バス、自転車タクシーの導入により、小都市地域内での移動手段および周辺地域のバス停等〜自宅間の移動手段として活用できるようにすることで、利便性の向上が期待されます。
 
<徒歩や歩行補助手段に対応した交通環境の整備>
  • 小都市地域内での移動手段の提供にあたっては、歩行環境の整備(歩道拡幅、段差解消等)、自転車走行環境の整備(自転車道路・自転車通行帯の整備等)、自動車の流入抑制(一方通行規制、ゾーン規制、ボンネルフ化、トランジットモール化等)等により、徒歩や歩行補助手段による移動環境や都市内循環バスの走行環境を改善と併せて取り組んでいくことが求められます。また、小都市地域の来訪者が、休憩や待合いに利用したり、都市内の商店街・病院・公共施設等の情報を入手あるいは発信したりする場として、都市中心部に休憩・待合・乗継・情報受発信の拠点を設置することも有効と考えられます。
 
(主要施策の概要)
■都市内循環バスの運行

<導入のねらいと施策概要>
・小都市地域内の移動手段として、地方公共団体・交通事業者・民間団体(商店街、商工会議所等)等が乗合バスを運行する。なお、地方公共団体が地域密着型の交通サービスとして自主運行する、いわゆる「コミュニティバス」のうち、都市地域内を運行する形態のものがこれに該当する。

<具体的な実施形態等>
・運行ルートとして、鉄道駅・バスターミナル、商店街・大規模小売店、総合病院、福祉施設等を循環する路線の運行が想定される。また、運営主体については、地方公共団体・交通事業者のほか、商店街や総合病院等の施設も受益者となることから、地域の実情に応じてこれらが単独もしくは共同で運営にあたることが考えられる。

<実施時の留意点>
・小都市と周辺地域間を結ぶバス・鉄道等とのダイヤ・運賃・ターミナル・情報各面における連続性を高め、乗り継ぎ抵抗を軽減することが求められる。
・地方公共団体や民間団体等が運営主体となる場合には、交通事業者が運営する既存の乗合バスやタクシーへの影響を十分考慮し、これらの事業活動を妨げないようする配慮することが必要であることに加え、地域の交通体系全般における位置づけを考慮し、既存の交通サービスと併せて総体として最適な交通サービスが提供されるようなサービス内容とすることが求められる。

 
■レンタル電動スクーターの導入(タウンモビリティ)

<導入のねらいと施策概要>
・主に小都市地域内での歩行補助手段として、電動スクーターの貸出を行う。

<具体的な実施形態等>
・中心市街地内に貸出拠点を設置し、電動スクーターの貸出・返却、充電を行う。拠点の設置場所は、鉄道駅・バスターミナルや駐車場に近接していることが望ましく、また、複数の拠点を設置し、乗り捨て可能とすることにより利便性が高まる。

<実施時の留意点>
・中心市街地がコンパクトにまとまった都市構造を有している都市において導入可能性が高く、中心市街地の構造・広さを考慮する必要がある。
・電動スクーターが走行しやすい歩道整備や交通規制等ハード・ソフト両面での支援施策、都市中心部までのアクセス改善(交通サービスの提供、駐車場整備等)も併せて行う必要がある。


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