日時 : |
平成19年3月23日(金) 10時00分〜12時00分 |
場所 : |
中央合同庁舎2号館低層棟 共用会議室2AB |
出席者(敬称略): |
※五十音順
〈委員〉
井出多加子、金本良嗣、平井宜雄
〈臨時委員〉
石澤卓志、櫻川昌哉、杉本茂、田村幸太郎、土田あつ子、濱口大輔 |
議事概要: |
(1) |
投資家支援サービスのあり方・プロパティマネジメントのあり方について |
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(2) |
その他 |
- 配布資料【PDF形式】:
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主な発言内容:
1、投資家に有用な情報の提供のあり方
(1)Jリートについて
- リートの開示書類の今の位置づけでは、鑑定評価はあくまで参考価格ということなので、基本的には開示の義務はないが、投資家の側からいろいろ要望をすることによって改善された例もあり、何か制度面できちっと定めるというよりは、そういう要望を投資家の方で出せるようなそういう仕組みが必要になってくると考える。投資家の立場に立って、開示の内容をチェックし適正な開示を促すような機関が必要ではないか。
- 開示された情報が正しいかどうか買う人にとってクレディブルになるような仕組みが必要ではないか。
- Jリートの場合、多くの数値を並べたいろいろな指標が出てくるが、一般投資家はそれを判断するのが非常に難しいので、業界統一の指標を設定し、業界統一の算出方法で、継続的にその指標を発表する方法が必要ではないか。
(2)公募型ファンド商品について
- 取引経歴の開示について、公募から私募、私募から私募、私募から公募というようなステップも予見できるので、こいった私募型のスキームをとっている公募型のファンドについても開示が行われるようになっていった方が特に一般の投資家には望ましいのではないか。
- 複雑な不動産ファンドについて、どういった個人投資家を対象とするかを決めるゲートキーパーは証券会社や私募の取り扱いをするところであるが、適合性の原則に照らして、どういった人が個人投資家としては適合しないかの基準を業界で早く設定して頂きたいと考える。
(4)利害関係者との取引について
- セカンドオピニオンを本当に機能させるための方法というのも重要で、ただ、形式的に違う人からオピニオンをもらったというだけではうまく機能しないというふうに考える。評価する時期がずれて追認になったり、簡易評価になったりするので、全く新たに独立の鑑定を出して頂くというのがよい。きっちり仕組みを作って頂きたいと考える。
- セカンドオピニオンの意味は何か。鑑定を二つとるべきと結論づけるのも難しい。
- 利害関係者との関係について、資本関係というよりは、実質的な支配権を有するかどうかについて、何らかの判定が出来るような基準が必要になってくるのではないか。
- 米国にならえば、利益相反を避ける一番明確な方法は、リートに投資させることではないか。
- Jリートにおいても、その取引業者の資本関係、人的関係も情報開示に組み入れる必要があるのではないか。
2、不動産投資インデックスの整備について
- 不動産の取引価格の把握について、リアルタイムで把握できるようなデータベースの作成が必要ではないか。
- いろいろな情報を集計して指標を出すときその指標が意味するものは何かいうことについて投資家にとってわかりやすくする仕組みが必要ではないか。
3、個人投資家を対象とする不動産投資顧問業について
- 金融と不動産の接点ということになると、金融と不動産の専門性の比率が等分である専門家が必要ではないか。
- 一般の消費者、一般の個人投資家にもわかるような助言業が必要ではないか。
- 個人の投資家にも理解できるような情報開示は難しいので、そこをつなぐプロをどう育成していくかが重要ではないか。
4、プロパティマネジメントのあり方について
- 基本的にテナントが自分のコストで行うファシリティーマネジメントのような執務環境の整備について、PMの範囲にまたがることもあるので、そういったテナントサービスに対する取り組みをPMの中でどのように位置づけるかが必要ではないか。
- 今後は老人ホームやゴルフ場リート等専門の施設のオペレーターの役割も重要であり、投資家にとってはこういったオペレーターに対する評価も重要なものになってくるのではないか。
- プロパティマネジメント関係者の情報開示も必要である。名簿、実績の開示、それから研修履歴の開示、個別にHPにアクセスできるような情報の開示が必要ではないか。
5、その他
- 違うテーマかもしれないが、ER関係で、土壌汚染のある土地が塩漬けになるものが多いなど、仕組みがうまく機能していない面がある。
6、全体に関する事項について
- リスクが算定できない状況だと不動産投資は難しい面があるので、地方での老人ホームや別荘等をモデル事業にしたり、あるいは助成措置を講じたり、そういった後押しをする制度が必要ではないか。
- 自主ルールを定めるなどの方向性はいいが、受け皿となる業界団体がどういうところになるのか、わかりにくい。
- 論点メモの方向性(案)にある業界団体の自主的な取り組みには、買い手側の人を入れたフォーラムをつくっていくことが重要であると考える。
(注)議事録については、後日、ホームページ上で公開されます。