国土審議会調査改革部会第８回国際連携・持続的発展基盤小委員会議事概要

日時
　平成１６年２月３日（火）１８：００～
場所
　中央合同庁舎3号館4階特別会議室
出席委員（５０音順）
　出席委員石田委員、稲村委員、奥野委員、佐藤委員、真野委員、森地委員長、西村委員、三友委員、山﨑委員
議事概要
（１）開会
（２）国際連携・持続的発展基盤小委員会報告案について
　　事務局より資料説明後、質疑応答
（３）閉会
発言内容
- 報告書の題名の「グローバル化の進展を生かした」の部分が、この委員会で議論された国際連携の内容を的確に表す表題としておかしいと思う。
- 目次にある表題について、Iの「国際連携」が、「国際的な競争力、魅力を高める」という基本的方向性とマッチするのか気になる。また、章は環境・安全はキーワードとしてよいのだが、それとパラレルな形で国土基盤投資が並んであるのはおかしい。「持続的発展のための国土基盤投資」としてはどうか。
- 「質」の話についてあまり反映されていない。モビリティの話が中心で、文化について触れられておらず、地域で勝手にやってくださいというふうに読める文章になっている。沖縄の国立劇場のように、これからは、東京に一極集中している文化をどう分散していくかということが大切。持続的発展に大切な文化の話をもう少し書いて欲しかった。
- 地方空港への路線が減っている。航空については、市場原理に任せるだけではだめなのではないか。航空の公共交通としての位置付けを出していかないといけないのではないか。
- P27以降で「条件不利地域」を一律「広域的な連携が困難な地域」と変更しているが、意味がずれてくるのではないか。例えば、「中山間地域等広域的な連携が困難な地域」としたらどうか。また、一律「広域的な連携が困難な地域」とするのでなく、文脈ごとにワードを変えてもよいのではないか。
- 情報通信の扱いが国土基盤なのか外的な要因なのか扱いが中途半端である。
- 広域的連携ができるのがベストというのがこの報告書の中心的な考え方だが、個性ある地域ということも必要であるので、両方のバランスがうまくとれるようにすべきである。広域連携による没個性の均質な地域のあり方が強調されたり、条件不利な地域の引き上げが強調されるのでは、今までの全総計画と変わらない。
- I章は現状の整理中心、、章は2050年を目指している点で時間軸のずれがある。
- 二層の広域圏についてはまだ十分な検討がなされていない。生活圏については、いろいろ議論されているが、地域ブロックについての議論が足りない。アジアとの関係について考えると、例えば、必ずしもブロックの拠点に物流が集まっているわけでもないことなど、国際的な地域ブロックのあり方については今後の検討課題ではないか。
- 章の基盤投資の部分は、新規投資は難しいというマクロの話ばかりであり、章で二層の広域圏が大事であると言っていることと章がどうつながっていくのかよく分からない。
- 今後の基盤投資についてはマクロの話で止まっており、新しい投資とどうつなげるかは今後の検討課題である。
- 国土審などでもそうだが、点検作業であるにもかかわらず、なんとかしていくと意思表示がされているため、計画だと思っていろいろ個別の課題について深く掘り下げようと検討されてしまう。レポートの前書きに「ここからさらに検討していく」という文章をいれていくべきである。
- 第2世代の携帯電話は海外で使えないというあるが、使える携帯電話もあり、国土計画上の課題と本当に言えるのか。もう一度良く確かめておいて欲しい。