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 第1回自立地域社会専門委員会議事概要
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  1. 日時

     17年11月3日(木)15:00〜17:30

  2. 場所

     北海道釧路市阿寒町 あかん遊久の里鶴雅 8Fギャラリー

  3. 出席委員(敬称略)

     奥野委員長、森野委員長代理、秋岡、梅川、清水(達)、清水(哲)、松田

     
  4. 地元側出席者(敬称略)

    中島守一(前阿寒町長)、松岡照幸(NPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構理事長、阿寒ロイヤル観光グループ代表取締役)、蔵根敏文(同機構専務理事)、小林恵美子、内藤千佳子(まりも倶楽部(観光・まちづくりボランティアグループ))

  5. 議事

    1
    国土形成計画策定に向けた状況について
    2阿寒湖温泉における地域活性化の取組みについて(現地有識者説明)
    3質疑応答及び意見交換

  6. 梅川委員及び現地有識者説明・質疑応答及び意見交換の概要

    (梅川委員)
    • いくらいい計画でも実現させるのは難しい。計画づくりだけではなく、できることからやっていくという方針をとった。計画にはコミュニティの将来ビジョンとしての意味もある。
    • キーワードは「住民参加」「情報公開」「推進組織」「地域内外の恵まれた人材」。
    • 2002年には、宿泊客にまちなか(商店街)に出てもらうため、まりも家族手形を配布。財源を確保するため入湯税など自主財源の確保手段を研究。温泉地の花づくりを進めるため(花いっぱい運動)、ガイドを作成して全戸に配布。
    • 2003年には、まりも家族手形stepUや一店逸品運動を展開したが、財源の問題もあり、あまりうまく行かなかった。一方、阿寒湖温泉時間割は、今の季節でどれくらいの時間があれば何ができるかを紹介したもので、評判がよかった。足湯の整備も行われた。

    (蔵根専務理事)

    • 観光協会で内外の観光地の視察を行った際、地元でのさまざまな活動を目の当たりにしたことにより、中核的に活動する人が集まってきた。まちづくり協議会の設立時は、7、80名の大きな組織だったが、次第に集約していった。まちづくりに熱心な人、核になる人が必要。
    • やってみると花づくりが好きな人は多いし、外国人向けに英語をできる人を探したら英検一級保持者がたくさんいるなどの発見があった。
    • 観光協会とまちづくり協議会の合併例は少ないが、運営基盤を明確にして信用を得るために行った。市町村合併や、道州制の議論もある中で、いち早く情報を得てまちづくりを進める体制を整えたい。

    (まりも倶楽部・小林氏)

    • 2001年から女性による活動を実施している。ボランティアといわれるのは気恥ずかしい。自分たちのために、空いている時間に、無理せずに楽しみながらやっている。
    • やってみると、四季を通してのまちづくりや、阿寒ならではの食べ物の紹介など、やりたいことがいっぱい出てきた。まち歩きマップは、絵もひとつひとつ自分たちで描いた。地図に載せてみたら汚い施設がきれいになるなど意識の向上も見られた。
    • 食材・料理関係では、フランス料理の食材としても用いられるザリガニの活用や、猟友会に鹿肉を分けてもらい鹿肉ラーメンを作るなどの活動。
    • 誰もが出産・子育て・介護のある中でやっているので、絶対強制せず、参加できなくても肩身の狭い思いをさせないようにしている。
    • 自然・訪れる人・住民に優しい、をコンセプトとするまりも家族憲章を中心に活動している。阿寒を愛する心を子供に植え付けたい。子供が戻ってきたいと思えるまちにしたい。
    (まりも倶楽部・内藤氏)
    • 小林部長も私も、結婚を機会に阿寒に移り住んできたが、私たち外部の者にとって新鮮なものも地元にとっては当たり前とされて広めようとしないことに疑問を持ち、活動を始めた。
    • ヒメマスご飯などがコンテストに出たり、他から取材を受けるなど興味持たれるようになり、自分たちの資源として大切にしようと地元への愛着が出て、思いが伝わり、仲間が増えてきた。
    (松岡理事長)
    • 阿寒湖温泉におけるまちづくり活動が続いているのは、大西という観光カリスマ(鶴雅グループ社長)、立派なリーダーがいること、JTBFの指導、国交省、北海道開発局、環境省など行政の支援・激励があることが大きい。
    • イベントの集客力は大きいが、2〜3日のイベントでは観光客は来ないので、1月から3月までの氷上まつりなどロングランのものを実施している。こうした息の長いイベントゆえに、連携がうまく行っている面もある。
    (中島前町長)
    • 阿寒の子が自分の地域に誇りを持てるようにしたい。いったん都会に出るとしても帰ってこれるような誇りがないと、他地域にお世話になることになってしまう。
    • これからは東北海道の視点で、大雪・釧路湿原・知床等との連携も重要。観光客に来ていただくための付加価値を付けショーウィンドウを形成することがこの地域にとって大事なことと思う。
    (質疑応答及び意見交換)
    • NPOは、いまは人材のおかげでうまくいっていると思うが、官庁の補助事業がないときに活動資金はどうするのか。
      → 年間予算6000万円のうち、町の助成が半分、会員の会費が半分。町の入湯税収入の半分くらいを使いたいと要望している。
    • 阿寒湖温泉では、まちづくりに多くの応援団がいることが大きいと感じた。2泊以上させるためには、広域連携や多様化が必要であり、阿寒湖で釧路の秋刀魚の刺身を食べさせるなど、1次産業と観光業の連携についてはどのように取り組んでいるか。
      → 阿寒湖は山の中でありワカサギくらいしかないが、今後は釧路ブランドといかに結び付けていくかが重要。釧路漁業から秋刀魚や烏賊を提供してもらうなど、いろいろ研究している。
    • まちづくりを住民が自主的に、誇りを持ってやっていることが重要と感じた。地域にいる人材を生かしていくこともお金がかからないいい方法と思う。こういう取組みを全国的にPRすることが良いと思うが、PR戦略の今後のプランはどのようになっているか。
      → PRの上手な観光地ほど売れる。先述の釧路の魚など地域ブランドの連携や、外国人観光客に向けたボランティアサポートなど口コミ効果があるものにも取り組んでいる。
      → ここの民芸品は木彫りばかりのイメージだが、それでもあまり知られていない。木彫りブランドのまちとして、新商品も出していきながらがんばりたい。
    • 定住促進のためにどのようなことを行っているか。
      → 病院がないのがつらい。非常勤の診療所があるだけ。職業・住居ももう少し良くならないかと思う。
      → 観光客にとっては良いまちだが、生活の条件は良くない。
    • 観光を支えるのは、輸送のインフラと地域の創造性のほか、戦略を考えられる人材がいるかだと思うが、次世代の人材育成についてどのように考えているか。
      → 例えば、中国語ができる人が少ない。中国から人を招くとか、こちらから研修に派遣するなどしてはどうかと思う。中国の旅行エージェントが来たときにも、フロントに中国語で対応できるかを問われる。英語、フランス語、中国語など各言語できる人が1割ずつくらいいるような、そういう戦略、教育も重要。
    • 観光とまちづくりを一体として、女性を含めた色々な主体が関与していること、計画づくりのための計画ではなく、推進のイメージをしっかり持つことが重要と感じた。
    • ヨーロッパでは、スロバキア、ルーマニア、チェコの3国が共同で観光パンフレットを作成したりしている。阿寒、釧路、北海道、各国といった様々なレベルでの連携をどうして行くかは重要な議論。
    • 阿寒は道内でも珍しく1〜3月のシェアが高い。こうした集客の平準化をすることは観光の永遠の課題でもある。
    • 地域間は連携もするが競争もする。観光客はグローバルに見ており、海外にも目を向けていく必要がある。
    • 今後の阿寒の発展のポイントとしては、1体験のメニューを増やし、他にもある阿寒のいいところ、教えていないところを見せること、2地産地消を進め、釧路の魚や阿寒本町の野菜などをホテルで使うなどの取組みを進めること、3人材面では、専任が蔵根理事しかおらず、他の人は他にも仕事を抱えているため、活動が限界に来ているおり、今後いかに人材を阿寒に誘致していくか、ということだと思う。
    • 観光の振興は、1客数2客単価3付加価値(地元調達力)を上げることだが、3が一番難しい。


以 上(速報のため、事後修正の可能性があります。)


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