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 国土審議会第1回圏域部会議事概要
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  1. 日時
     平成17年10月14日(金)14:00〜16:00

  2. 場所
     ホテルフロラシオン青山 ふじの間

  3. 出席委員(敬称略)
     中村(英)部会長、石原部会長代理、川勝委員、佐藤委員、関川委員、中村(胤)委員、平野委員、御厨委員、矢田委員、山岸委員(計10名)

  4. 議事(概要)
    (1)開会
    (2)委員紹介
    (3)部会長互選
       委員の互選により、中村英夫委員を部会長に選出した。また中村部会長が部会長代理として石原委員を指名した。
    (4)部会長あいさつ
    (5)
    議題1
    国土形成計画の策定について    
    事務局より資料2を説明。質疑なし。
    議題2
    広域地方計画区域を設定する上で考慮すべき視点について
    議題3
    今後の検討スケジュールについて    
    事務局より資料4及び5を説明した後、委員より広域地方計画区域を設定する上で考慮すべき視点について意見が述べられた。
    議題4
    その他    
    事務局より参考資料3について説明。質疑なし。
    (6)閉会

  5. 主な発言内容(順不同)

    • この圏域は、外国との競争に耐えうることが必要であり、国レベルにおける広域的な観点から考えるべき。また自然、社会、文化も大切だが、世界において国力は経済力で比較しており、どういう地域区分にしたとしても先進国としての暮らしが享受できる単位である必要がある。その際、先進国サミット参加国程度の経済力を念頭におく必要がある。
    • 「21世紀の国土のグランドデザイン」で出した4つの国土軸は広域の地域圏としても考えられるので、これを念頭に置く必要があるが、さしあたっては、国の地方支分部局の区割りが現実的ではないか。
    • 今後、国の権限、財源、人材を地方に移転することによって国のノウハウが地域の活性化に寄与し、地域で蓄積してきたノウハウを発揮できる単位が必要。
    • 第1段階は、国としてもやりやすい10〜13程度の地域区分とし、これが適正単位かを検証しつつ、第2段階として4つ又はカナダ程度の規模と考えることも必要。
    • いくつか既に枠が決められており、これらからするとどこまでここで議論するのか。法改正のポイントとして計画策定過程における地方分権を入れたことから、計画策定の受け皿づくりとしての組織が必要。県を越える単位として地方に存在するのは知事会と地方経済連合会と国の地方支分部局であり、これらに計画策定過程を任せるのであればこれらの圏域が基本になるのではないか。そうなると圏域部会としてはこれらの圏域の境目のところを詰める話なのか。あるいはもう少し幅広く話をすることができるのか。
    • この部会においての議論では、10程度は良いとして、「多くとも」というところは考えなくても良いとしたい。
    • 何十年も前に圏域を設定するに当たっての思いがあったと思う。それを見つめ直すことによって全く新しいものとなるかもしれないし、同じものが出てくるかもしれないが、それはそれで意味があると思う。
    • 農業や文化のルーツをなくした国に対して他国は一目置くか疑問だと思うので、ルーツを失わないような圏域設定をすべきではないか。また、日本は島国であり、人の生き死に関わること、例えば食べ物や災害などについては国内で助け合いができるような圏域設定というものも物差しの一つとして必要ではないか。
    • 百貨店協会でも昔は北陸地方があったが、関東と中部と近畿に分かれてしまった。これは地域の経済が弱体化したということもあるが、交通、特に物流の観点からそれぞれの圏域が変化してきたということもある。
    • 統計の区分、電力の区分などいろいろな分野の分け方があり、それぞれ理由があった。活力を生み出したり、国際競争力といったことを考えるに当たり、かつての分け方を洗い出して考えてはどうか。
    • これまで、何となく圏域設定の前提となっていたのが昭和32年の地方制度調査会の答申ではないか。昔の既成概念にとらわれていたのでは、せっかくのここでの議論がすぐに陳腐化する可能性がある。これからの経済活動、これからの文化活動など将来に向けた圏域を考えるべき。
    • ここで議論しようとしているのは、国の将来計画を作っていく圏域をどう考えるかであり、現状を無視するわけではないが、将来の国民にとって何が一番良いのかという立場で考えたい。
    • 現状の区域はヨーロッパの中規模国家並と言っているが、関東などは中規模国家をはるかに越えている。GDPによって分けるのであれば関東を2つに分け、北陸と四国をどこかと一緒にするということも考えられ、自ずと答えがあるように思われる。
    • 「21世紀の国土のグランドデザイン」で出した「美しい国土」を考えると、自然を見ないといけないし、「地域の自立」を考える必要がある。このため、フランス以上の経済力を持つ首都圏を単位として考える必要がある。このように考えると、首都圏を自然から考えると日本最大の平野があることから「平野」、中部と北陸では「山」、東北・北海道は「森」、近畿以西は瀬戸内海を考え「海」となる。先進国並みの経済力が必要なのは、地域で橋やトンネルといったインフラをつくりたいと言った時に財源を集められるだけの規模が必要であり、また自らが決定できる規模が必要だからである。
    • 地域住民の意向は、実行段階に関わってくる問題であり、地域住民の意向を汲み取ってほしい。
    • 世の中の状況で圏域が変わってくるが、その中でも物流は大きな要素になってくる。ベルギーやオランダ並みの交通体系を持っている国は世界の中で十分競争していける。この辺を考えて圏域も考えていく必要がある。
    • 新潟県は情報や人、物の流れを考えると関東であるが、国交省の地方支分部局の管轄では北陸になっている。高速道路のつながりなど実態面から考えるのか、行政の管轄区域で考えるのか、知事会や経済界による区域から考えるのか、これらの間にアンバランスな部分が出てくるところがあるので、そこが最後に難しいところではないか。
    • 変えるに当たって、地元の方々が積み重ねてきたことやそこから出てきた意見を聞く必要がある。また、国民に知ってもらうことが必要。家庭の中や地域の中で話し合いができるようになれば良いのではないか。
    • 新潟県が問題となっているが、東北とするのであれば脊梁山脈があっても日本海と太平洋の両方の海をつなげることになる。これは富山県や石川県も同じである。それとも横のつながりを大切にしようとするのかということを整理する必要がある。
    • 新潟県は交通の変化により関東圏に入らざるを得ない。四国も橋ができたことにより関西圏に入ってきている。したがって、今後の変化を予測することも大事であり、またその圏域の中でしっかりとした経済圏が確立することも必要ではないか。一方で東京の問題がある。災害などを考えるとこの機能をどこでカバーするのかといったことも踏まえて、10年、20年先を見据えて考える必要がある。極論だが思い切って4つ程度に分けて、そこから分割していっても良いのではないか。
    • 今回の議論では、先を見て経済を考えていく必要もあるが、一方で地域文化の視点も重要である。それぞれの地域に特色ある圏域の名前を付けたい。また地域にとって元気が出るような、勢いが出るような圏域としたい。
    • 国土環境の問題が大事。例えば総合的な土砂管理が必要であり、上流の山崩れからダムでの堆砂、海岸侵食までを一緒に考える必要がある。このため、山梨県〜長野県〜新潟県といった圏域も検討する必要がある。
    • 何のために圏域づくりをするのか、理念や目的をはっきりさせる必要がある。あるときは国際競争力の強化、あるときは域内の相互補完、あるときは環境といったように、圏域で計画を考えていくことになるので、いろいろと意見を出してほしい。
    • 単一国家として考えるならば、極端な財政力の格差ができるのは望ましくなく、そう考えると東京の財力で広く周りを支えるという考え方もある。
    • 全国同じようなGDPにすることは必要なく、経済活動や住民生活などで素直に圏域を設定すればよいのではないか。大きくなる圏域ができたとしても困ることだけでなく、財政的には良い面もある。

    (速報のため、事後修正の可能性があります。)


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