平成１７年５月２７日

＜連絡先＞

土地・水資源局土地政策課

（内線30635)

電話：03-5253-8111（代表）

　 ５月２６日１０時００分より、国土交通省（３号館）１１階特別会議室において、第９回国土審議会土地政策分科会が開催された。議事の概要は以下のとおり。

　
• 　事務局より、国土交通大臣から付議のあった「平成１６年度土地に関する動向（案）」及び「平成１７年度土地に関する基本的施策（案）」について説明を行い、これをもとに議論が行われ、分科会として了承がなされた。

  　この議論の中で各委員から出された主な意見は以下のとおり。

  • 　都市が無計画に拡散し、都市と農村の棲み分けが無秩序に崩れてきたのは、土地利用に関する住民の意識醸成がなされていないことと、国土のグランドビジョンがきちんとできていないことに原因があるのではないか。

  • 　今後は、地域住民の主体的な参加を伴った地域づくり、地方自治体等による総合的な施策の組み合わせによる政策誘導、計画権限や財源に関する地方分権の推進が重要ではないか。

  • 　土地利用に関する計画と市場メカニズムとの関係を、国としてどのように考えているのか、という視点が重要ではないか。

  • 　高齢化だけでなく、今後、少子化に関する記述を増やすべきではないか。

  • 　土地情報の整備は進めるべきであるが、ただ取引価格を公表するだけではなく、土地に関する属性情報や、収集した情報を元に、地価形成の要因分析を行うべきではないか。

  • 　J-REIT等の不動産証券化の推進にあたっては、金利動向や空室率等の情報が提供されることが重要ではないか。

  • 　「市街化区域内農地の宅地化の推進」という記述があるが、これからの時代は、今までの宅地化推進の方針を改め、環境面、災害対策面等において市街化区域内農地の存在意義を積極的に認め、有効利用していくべきではないか？

  • 　今後は、白書の中で、過去の施策に対する評価や、現状の地価形成要因等にもっと踏み込んだ分析をを行ってはどうか？

  • 　不動産証券化市場に国が政策的に直接介入すべきとまでは言わないが、注視すべきではないか。

  • 　環境、景観といった新たな価値観が入ってきて、適正な土地利用に対する価値観も変わってきている。そうした状況を踏まえると、白書の意義は変わり目にあると言えるのではないか。

  • 　定期借家については、不動産証券化の進展に伴う活用事例など、新しい動きを分析してはどうか？

  • 　古くからの商店街や、業務用地の跡地等土地利用の転換が進んでいるところは、まちづくりのマスタープラン等に時間軸を組み込み、計画的な対処ができるようにしておく必要があるのではないか。

  • 　地方中核都市圏においては、周辺都市の衰退が著しく、広域的な観点からの地域づくりが必要ではないか。

• 　事務局より、現在の企画部会における土地政策の検証等についての議論の状況等について報告が行われた。

• 　事務局より土地基本調査の概要について説明が行われた。