・・・企業の変革事例の考え方が最近10年間ぐらいで大きく変わってきているということ。・・・10年程度前から企業文化という言葉が盛んに使われるようになってきた。・・・企業文化とは社風、企業風土と近い概念で、社員一人一人の意識であるということである。立派な戦略、見事な組織であっても、それを動かすのは人間である。・・・組織、戦略はトップダウンで変えられるが、企業文化つまり従業員の意識はなかなか変えられない。そこで出てきた考え方が「変える」から「変わる」という方向である。・・・一人一人の意識が変わっていくような状況を創ることが重要。・・・最近では、マイナス発想からプラス発想へと変革の軸が変わりつつある。問題を解決するのではなく、まずビジョンを作りそれに向けて良いところを伸ばすということが軸になってきている。・・・ボトムアップだけではあるところまで行くが、なかなか本当の事業、戦略、組織には大きな影響を与えるには限界がある。・・・ミドルが現場の声を踏まえてトップに対してきっちりと抵抗すると同時に、トップの持っているビジョンを的確に社員に伝えていく。考え方がトップダウン、ボトムアップではなくミドルを軸とした動きになっている。・・・第一線の現場の人達が顧客と接するところが大事であり、企業の将来を決める重要な要素がある。現場で顧客と接しているところを「真実の瞬間」と名づけている企業もある。・・・
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