インフラ施設は、災害から地域を守ったり、皆様の生活を支える機能を持つ一方で、長期間利用されてきたことで老朽化が進行しているものも多くあり、災害時に機能しなくなることが懸念されます。日々適切な維持管理を行っていくこと、さらには、維持管理を効率的に実施するための技術革新などが、これから先も長く利用でき災害にも強いインフラを守っていくことにつながります。

地域を浸水被害から守る河川管理施設の老朽化を修繕により対策

河川には、洪水時に水があふれて地域へ浸水被害が発生することを防ぐための様々な施設が整備されていますが、施設の老朽化が進行すると、機能しなくなる恐れがあります。修繕などの対策をすることで、機能不全を未然に防止します。

雄物川における地域への浸水を防ぐ排水樋管の修繕(秋田県)

雄物川における地域への浸水を防ぐ排水樋管の修繕(秋田県)
雄物川における地域への浸水を防ぐ排水樋管の修繕(秋田県)

防災拠点となる建築物の耐震化

庁舎や病院などの建築物は、災害時には応急活動の拠点として機能を継続させる必要があります。旧耐震基準(昭和56年5月以前)で建てられたものの中には、耐震性が不十分なものもあり、そうした建築物については耐震改修などを行い、地震時の建築物の崩壊・倒壊を防止し、建物利用者の安全を確保するとともに、防災拠点としての機能継続性の向上を図ります。

鉄骨ブレース補強等による庁舎の耐震改修(千葉県)

袖ヶ浦市役所における枠付き鉄骨ブレース補強等による庁舎の耐震改修(千葉県)

インフラ施設点検の効率化・高度化のための技術活用

道路における路面変状などの異常は、そのままにしておくと道路利用者の事故発生に繋がる可能性があります。道路の点検作業は目視で行われることが多いですが、AI検知出来るスマートフォンを活用しながらパトロールすることで、路面異状の見落としを防止し、道路利用者の安全性向上に寄与します。

道路パトロール時のAI検知のイメージ(栃木県)

道路パトロール時のAI検知のイメージ(栃木県)