資料4.民間の金融資産の構成について


金融商品への投資主体としては、個人及び生命保険・損害保険、年金基金等の機関投資家が想定される。1999年3月末における、各主体別の金融資産の構成は以下のとおりである。


〈 家 計 〉

グラフ


個人の金融資産の構成上の特徴として、99年3月末時点で現金・預金が723兆円(55%)、保険・年金準備金が364兆円(28%)と、安全資産がその8割を占めていることが挙げられる。

出典 日本銀行「資金循環勘定」(99年9月21日公表分)

注) 99年第1四半期公表分(ストックベースで99年3月末データ)より、新しいベース(以下「新統計」という)での計数が公表されていることに伴い、98年3月末のデータについても、新統計方式で算出した数値を採用している(以下同じ)。


〈 保 険 ・ 年 金 基 金 〉

グラフ


保険・年金基金の金融資産の構成上の特徴として、99年3月末時点で株式以外の証券が167兆円(38%)、株式・出資金が60兆円(14%)で、合計で5割程度にはなるが、そのうち、株式以外の証券の大半は、国債・地方債、政府関係機関債などの国内債(安全資産)で占められている、といったことが挙げられる(別紙参照)。また、内外金利差の大きさに注目してか、対外証券投資額が約1割程度を占めている。

出典 日本銀行「資金循環勘定」(99年9月21日公表分)

注) 「年金基金」は、企業年金や国民年金基金などの年金・退職一時金給付のために積立てられた基金の運用主体を指し、共済年金等のいわゆる公的年金は含まれていない。



次に、主な経済主体別の金融資産の構成をアメリカと比較してみると(99年3月末データ)、


@ 個人資産について、日本では、その大半が現金・預金等の安全資産の形で運用されているが、アメリカにおいては、その多くが株式、株式以外の証券(債券、投資信託等)といった金融商品に投資されている。

A 年金基金について、日本では、年金資産の安全性を重視し、より安全性の高い国内債で運用する反面、株式での運用が25%程度にとどまっている。一方、アメリカにおいては株式での運用が6割を超え、債券での運用を併せると8割を超えているなど、積極的に株式等の金融商品へ投資を行い、リスク・リターンをとる姿勢が伺える。



〈 家 計 〉

グラフ


出典 日本銀行「資金循環の日米比較:1998年度」(99年9月30日)


〈 年 金 基 金 〉

グラフ


出典 日本銀行「資金循環の日米比較:1998年度」(99年9月30日)





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