平成12年12月8日発表
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欧米諸国と比較すると、我が国は、自動車の保有台数は欧州諸国並みであるが(図2)、自家用乗用車の機関分担率は3割程度低く(図3)、利用の割合が小さいことが大きな特徴となっている。これは、都市鉄道等の役割が大きいことによるものであり、現在では相対的に環境負荷の小さい交通体系となっているといえる。しかしながら、運輸政策審議会第20号答申によれば、今後も自動車への依存が続くと予測されており、環境問題、交通渋滞等の自動車交通の負の側面に対応するため、公共交通利用促進等の積極的な取組みが必要である。
欧米諸国の昭和35年(1960年)からの推移を見ると、図5のようになる。各国の特徴としては、以下があげられる。
・アメリカ− | 鉄道が一貫して首位にあり、パイプラインも大きな役割を果たしている。近年自動車の割合も増加傾向にある。 |
・イギリス− | 島国であることから内航海運の占める割合が比較的高く、我が国に似た構造となっているが、自動車の機関分担率が極めて高い。 |
・ドイツ− | 昭和40年までに首位が鉄道から自動車になっている。河川交通の発達により内航水路が比較的大きな割合を持つ。 |
・フランス− | 昭和45年までに首位が鉄道から自動車になっている。 |