運輸経済の動き  (平成8年8月)


(貨物輸送)

8月の貨物輸送は、前年同月比でJR貨物、一般トラック、内航海運(油送船)が
減少したもののその他は増加した。

 JR(貨物)のうち、コンテナは化学工業品が減少したものの、その他が増加したため、前年同月比で9.1%増、車扱は全品目とも減少したため同11.0%減、全体では同3.4%減となった。
 なお、8年9月(速報)は、コンテナが同0.9%減、車扱が同14.5%減、全体では同8.7%減となっている。

 貨物自動車のうち、特別積合せトラックは、金属製品、宅配貨物等が増加したため、全体では前年同月比1.3%増となった。
 一般トラックは、同0.5%減となった。
 なお、宅配貨物取扱個数は、前年同月比3.2%増となった。

 内航海運のうち、貨物船は、石灰石等が減少したものの、鉄鋼が増加したため、全体では、前年同月比で0.1%増となった。
 油送船は、白油が増加したものの黒油が減少したため、全体では、同1.4%減となった。

 外貿コンテナ(7月分)は、輸出は前年同月比4.7%増、輸入は同2.8%増となった。

 自動車航送定期航路は、自動車航送台数は前年同月比1.8%増、旅客数は同2.5%増となった。

 航空は、国内線は前年同月比1.2%増となった。また、8年9月(速報)は同2.7%増となっている。
 一方、国際線は同0.0%増となり、8年9月(速報)は同0.4%増となっている。
 なお、外国航空会社を含めた新東京国際空港の輸出入(継越貨物を除く)をみると、輸出は、前年同月比2.5%増、輸入は同7.0%減となった。
 8年9月は、輸出は前年同月比5.3%減、輸入は同5.1%減となっている。

(旅客輸送)

8月の旅客輸送は、前年同月比で航空(国内線、国際線)が増加したものの、そ
の他は減少した。

 JR(旅客)は、前年同月比1.2%減となり、このうち、定期旅客は同2.4%減、定期外旅客は同0.7%増、新幹線旅客は、同0.7%増となった。

 民鉄は、前年の9月の大手民鉄の運賃値上げによる先買需要の反動で、前年同月比6.7%減となり、このうち、定期旅客は同8.8%減、定期外旅客は同3.7%減となった。
 なお、8年9月(速報:15社)は、前年同月比1.7%減となり、このうち、定期旅客は同6.1%減、定期外旅客は同7.4%増となっている。

 バス(東京10社)は、前年同月比3.6%減となった。
 なお、高速バス(関東圏−近畿圏間)は、同2.2%増となった。
(注)関東圏(1都3県)、近畿圏(2府4県)の33系統対象。

 タクシー(東京)は、前年同月比3.6%減となった。実働率でみると同0.1ポイント減の88.7実車率でみると同1.5ポイント減の46.8となった。
 なお、8年9月(速報:35社)は、前年同月比0.1%減となっている。

 航空は、国内線は、前年同月比2.2%増となり、このうち、幹線は同2.1%増、ローカル線は同2.3%増となった。
 一方、国際線は、同3.3%増となった。
 なお、8年9月(速報)は、国内線は前年同月比8.2%増、このうち、幹線は同7.3%増、ローカル線は同8.7%増となっている。国際線は同7.8%増となっている。

 出入国の動向(速報)をみると、入国外客数は同15.5%増となった。なお、8年9月(速報)は、同10.0%増となっている。

(輸送関連)


 旅行取扱額(主要33社)は、国内旅行は前年同月比0.8%減となった。
 一方、海外旅行は同2.2%増となった。  なお、8年9月(速報:4社)は、国内旅行は前年同月比2.4%増、海外旅行は同8.7%増となっている。

 ホテル(東京及び大阪15ホテル)の稼働率は、前年同月比3.6ポイント増の67.7となった。
 なお、8年9月は、前年同月比1.1ポイント増の73.7となっている。

 新車登録台数は、前年同月比で2.8%減となった。このうち、旅客車は同1.2%増(普通車同5.5%減)、貨物車同16.1%減となった。
 なお、8年9月は、前年同月比8.4%増(旅客車同7.3%増、貨物車同12.3%増)となっている。

 軽自動車新車販売台数(軽二輪車を除く)は、前年同月比5.6%減(軽乗用車同2.3%増、軽貨物車同14.0%減)となった。
 なお、8年9月は、前年同月比8.9%減(軽乗用車同7.2%減、軽貨物車同10.9%減)となっている。

 自動車保有車両数は、前年同月比2.7%増であった。
 なお、自動車保有車両数のうち登録自動車車両数の8年9月は、前年同月比2.8%増となっている。

 高速道路(日本道路公団)の利用台数は、前年同月比2.7%増となった。
 なお、8年9月は、前年同月比4.7%増となっている。