運輸経済月例報告 今月のトピックス 運輸経済月例報告 平成8年11月のトピックス



  〜 平成8年国際輸送量の動向(月例ベース) 〜
 貨物−−外貿コンテナは輸出がプラスに転じ、輸入はプラスを持続
      航空貨物は輸出がプラスを持続、輸入はマイナスに転じる
  旅客−−出国日本人数、入国外客数とも過去最高を記録

(国際貨物輸送の動向)

  我が国貿易概況の動向(平成8年は11月までの実績)をトンベースでみると、8年の輸出貨物量は、円安の状況のなかにあるものの、鉄鋼、セメント等の落ち込みにより4月〜10月がマイナスで推移し、対前年比 1.0%減と昭和63年以来8年ぶりのマイナスに転じている。他方、8年の輸入貨物量は、 1.0%増と伸びが鈍化しているが4年連続のプラスを続けている。
  外貿コンテナ(5大港の取扱量、8年は10月までの実績)をトンベースでみると、 輸出は、7年が大震災、円高によりマイナスとなったが、8年は機械類、日用品等が堅調で 5.0%増とプラスに転じている。また、輸入は、昭和51年からプラスで推移しており、8年は 7.1%増となっている。
  国際航空貨物(新東京国際空港における輸出入量)をトンベースでみると、輸出は、 6年、7年が2桁の高い伸びであったが、8年は上半期が音響機器、コンデンサー等の落ち込みによりマイナスとなり、下半期は映像機器等が好調で年全体では伸びが低下したものの、 2.1%増となり4年連続のプラスを続けている。また、輸入は、5年から輸出の伸びを上回る高い伸びを続けたが、8年は生鮮食料品が落ち込む等4月以降マイナスが続き、年全体では 2.5%減と4年以来のマイナスに転じている。

(国際旅客輸送の動向)

  我が国をめぐる国際旅客の動向をみると、出国日本人数は、平成2年に初め100万人を超え、3年には湾岸戦争の影響により対前年比でマイナスとなったが、4年以降プラスで推移している。7年には円高の効果もあり100万人を超え、8年は 9.2%増の170万人と過去最高を記録し5年連続のプラスを続けている。
    他方、入国外客数は、7年が大震災や円高によりマイナスとなったが、8年は円安を反映して14.7%増の 384万人と過去最高を記録している。
    このような動きに伴って、国際航空旅客数(国内4社)は、8年は12.1%増と3年連続のプラスとなっている。他方、入国外客数は、7年が大震災や円高によりマイナスとなったが、8年は円安を反映して14.7%増の 384万人と過去最高を記録している。