運輸経済月例報告 今月のトピックス



〜 最近の国際航空輸送の動向 〜
貨物-国際航空貨物量は、前年のレベルで推移
旅客-国際航空旅客数は、前年のレベルをさらに上回り好調を持続
関空-国際貨物、国際旅客とも開港1年目を上回り好調を持続

1.国際航空貨物輸送の動向

国際航空貨物量(国内5社)についてみると、平成7年は、大震災による海上からのシフト及び円高の影響による輸入の増加があり、前年比10.2%増と堅調な動きとなった。最近の状況は、8年3月の前年同月比 0.0%減、4月の 3.3%減、6月の 0.9%減とマイナスとなった月があり、また、7月は 0.2%増、8月(速報)は 0.0%増と伸び率は低いものの、概ね前年のレベルを維持している。
外国航空会社を含めた新東京国際空港の輸出入(トンベース)についてみると、7年は、輸出が前年比14.1%増、輸入が16.5%増であったが、最近の状況は、輸出が8年2月〜4月で前年同月の大幅な増加の反動で減少したものの、円安の影響により7月は前年同月比 7.1%増、8月は 2.5%増と堅調な動きとなっている。輸入は、円安の影響により8年4月からマイナスが続き、7月は 8.2%減、8月は 7.0%減となっている。
外国航空会社を含めた関西国際空港の輸出入(トンベース)は、輸出が8年2月の前年同月比 5.4%の減少(7年の2月における2倍を越える大幅な伸びの反動)を除いて、各月とも新東京国際空港の伸び率を大きく上回り好調に推移している。最近の輸出、輸入は、それぞれ7月は39.3%増、 8.3%増、8月(速報)は34.1%増、 4.4%増となっている。また、開港2年目の1年間(7年9月〜8年8月)の状況をみると、1年目と比較して輸出が前年比21.2%増、輸入が16.8%増と輸出入とも大幅に増加し、新東京国際空港の同期間の伸び率(輸出 1.4%増、輸入 2.6%増)と比較しても好調な伸びとなっている。

2.国際航空旅客輸送の動向

国際航空旅客数(国内4社)についてみると、平成7年は、震災の影響による7年2月の前年同月比 2.6%減のマイナスを除いては、円高により前年比 9.5%増と好調であった。最近の状況は、8年2月の29.4%増(前年の反動)をはじめとして好調に推移し、7月は 8.3%増、8月(速報)は 3.3%増と月間では過去最高の 150万人となっている。
出国日本人数については、7年は、出控えで2月〜4月が前年同月比で1桁の伸びとなったが、その他の各月とも円高により2桁の伸びとなり前年比12.7%増と好調であった。最近の状況は、8年5月から1桁の伸びとなり、7月(速報)は 0.4%増前年の7月が20%を越える増加)と低い伸びながら好調を持続している。
関西国際空港の出国日本人数ついては、7年9月から開港2年目に入り8年2月の前年同月比70.7%増(前年の出控えの反動)をはじめとして各月とも全国の伸び率を大きく上回り8年6月では20.3%増となっている。
また、開港2年目(7年9月〜8年6月の10ヶ月間)の状況をみると、1年目と比較して前年同期比33.6%増と好調であり、全国の同期間の伸び率(14.4%増)と比較しても大きく増加している。
一方、海外旅行取扱額(主要33業者)は、7年で前年比 6.0%増であり、最近の8年7月では、前年同月比 9.9%増と好調を持続している。