国内貨物輸送は、景気と同様に足踏み 国内旅客輸送は、航空が好調、バス(東京)も復調 出国日本人数の伸びにかげり |
○ | JR貨物は、コンテナ化の進展によりコンテナ輸送は好調に推移しているが、セメント等建設関連貨物の荷動きの低調、物流合理化による油輸送の減少等により、車扱輸送の減少が大きく、低迷が続いている。 |
○ | トラックは、特積トラックでは、宅配貨物等が好調を維持しているものの、消費の低迷に伴い、衣料、家電製品等の荷動きが低調なため、これまで続いてきた増加傾向にかげりが見られる。一般トラックでは、建設材等が低調なため、第2四半期(4〜6月)以降減少に転じている。 |
○ | 内航海運は、貨物船では、これまで景気の回復基調を受けた工業生産の好調により、増加を続けてきたが、第3四半期(7〜9月)には減少に転じた。油送船では、油流通の合理化の進展もあり、低調に推移している。 |
○ | 航空は、太宗貨物である生鮮品の需要があまり落ち込んでいないこと等により、唯一好調を維持している。 |
○ | JRは、定期、定期外とも、消費税率引き上げによる運賃改定に伴う先買いの反動により、第2四半期に大きく落ち込んだ。第3四半期についても、新幹線は持ち直したものの、回復が遅れている。 |
○ | JRを除く民鉄は、雇用調整や通学年齢層人口の減少等により、定期の減少が続いているが、定期からの転移等により増加していた定期外も第2四半期以降減少に転じており、厳しい状況となっている。 |
○ | バス(東京)は、長期に渡って減少が続いていたが、第3四半期で増加に転じた。これは、臨海新都心等で新規需要が生じたことが大きく寄与している。 |
○ | タクシー(東京)は、景気の足踏み状態による需要減を受け、低調が続いており、実車率も極めて低い水準で推移している。 |
○ | 航空は、他の輸送機関が低調な中で高い伸びを維持している。これは、羽田空港の発着枠増加による増便に代表される供給の増大と、規制緩和による各種の運賃割引が需要を拡大していることによると思われる。 |