第II部 国土交通行政の動向 

3 良好な都市環境の構築

(1)ゴミゼロ型都市への再構築

 都市再生プロジェクト第一次決定では、大都市圏において、廃棄物の発生抑制、資源としての再使用・再生利用を進め、資源循環の「環」を形成することにより、ゴミゼロ型都市への再構築を行う「大都市圏におけるゴミゼロ型都市への再構築」が位置付けられている。これを踏まえ、首都圏、中部圏及び京阪神圏において、「ゴミゼロ型都市推進協議会」を設置し、ゴミゼロ型都市の再構築に向け中長期計画を策定している。また、首都圏においては新中長期計画の策定に向けた検討を進めている。
 建設副産物については、昭和40年代以降に急増した建築物が更新を迎え、その解体・改修に伴って建設副産物が急増する見込みであること等から、これまで以上に建設副産物のリサイクルの推進が必要とされている。中でも建設廃棄物の最終処分量の約3割を占める建設混合廃棄物の排出量を削減するため、複数の建設現場を巡回し共同搬送を行う建設副産物小口巡回共同回収システムの構築に向けた検討を重点的に進めている。
 さらに、リサイクルの進展に伴う廃棄物輸送の拡大により大量の自動車輸送が生じることが予想されるが、大気汚染防止、地球温暖化防止、交通の円滑化の観点等も踏まえ、環境負荷・交通負荷の小さい物流体系を構築していくことが必要である。このため、大量輸送に適した海上輸送による広域的な循環資源物流ネットワークの拠点として、リサイクルポートの整備を行っている。

 

テキスト形式のファイルはこちら

前の項目に戻る     次の項目に進む