第II部 国土交通行政の動向 

(1)地理空間情報の電子化と提供の推進等

 「電子国土」の実現には、電子化された地理空間情報の整備が極めて重要である。このため、国土管理に必要な数値地図等の基本図データ、主題図データ(土地条件図等)、精密標高データ、正確な位置情報を提供する基準点GIS(注1)、デジタル測量技術を活用した浅海域の海底地形データ等の整備を進めているほか、国土変遷アーカイブ事業として、国土地理院が保有する旧版地図等のデジタル化・アーカイブ化(電子保存記録化)を行っている。
 また、保有する「国土数値情報」、空中写真、全国の電子基準点(注2)の観測データ、基準点位置情報等について、インターネットによる提供・閲覧を実施している。(注3)
 さらに、地理空間情報の円滑な利用及び共用を促進するため、地理情報標準について、順次JIS(日本工業規格)化の手続を進めているほか、各府省が保有する地理情報についても、一括検索ができる「地理情報クリアリングハウス」の充実を図っている。


(注1)利用者が必要とする基準点(電子基準点、三角点、水準点等)の位置情報(測量履歴、座標値、高さの現況等)をオンラインで簡単に提供する高度なデータベース
(注2)GPS衛星の電波を受信して常に位置を正確に観測し、そのデータを国土地理院にある中央局へ送信している基準点。全国約1,200ヶ所に設置している。
(注3)http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/(「国土数値情報」)、http://mapbrowse.gsi.go.jp/airphoto/(国土地理院が保有する空中写真)

 

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