第2節 総合的・一体的な物流施策の推進

コラム 「AIターミナル」の実現

 近年、コンテナ船の更なる大型化や船会社のアライアンス再編の進展等により、国際基幹航路の寄港地の絞り込みが進んでいます。このような中、我が国経済の国際競争力を強化し、国民の雇用を維持・創出するためには、我が国と北米・欧州を結ぶ国際基幹航路を安定的に維持・拡大していくことが必要です。そのためには、我が国港湾を寄港地として選択してもらう必要があるため、コンテナターミナルの生産性を向上させ、運航スケジュールの定時性を確保することが重要となります。
 このため、近年、目覚ましい発展を遂げているAI、IoT、自働化技術を組み合わせ、世界最高水準の生産性を有し、労働環境の良い「AIターミナル」を実現し、コンテナターミナルの生産性向上を目指します。
 「AIターミナル」の実現に向けては、平成30年度より、AI等の活用によるターミナルオペレーションの効率化・最適化に関する実証等を行うこととしています。具体的には、例えばコンテナを輸入する際、取扱コンテナ個数の増大により、コンテナ取り出し作業が頻繁に発生していることに対し、AI活用により引き取りの際の作業回数を最小化する蔵置計画を提案することを検討します。
 また、「AIターミナル」が実現されれば、将来的には、「AIターミナル」の技術とインフラ整備をパッケージ化して海外展開することにより、世界の膨大なインフラ需要を取り込むことで、我が国の民間投資を喚起し、力強い経済成長を実現することが期待されます。
 
「AIターミナル」の実現


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