(ウ)JR貨物

〜経営基盤の強化が急務


 国鉄時代から引き続きコンテナ化、直行化による高速化を進めたことで、着実に輸送構造の変革を図り、鉄道貨物特性を発揮できる分野に特化しつつある。6年に、同社の中長期経営計画「フレイト21」を策定し、輸送体系の再構築、営業力の強化及び要員の圧縮に取り組んでいるところであるが、5年度以降、営業収益が減少に転じ3年連続して経常赤字を出すなど厳しい経営状況が続いた。特に、7年度には回復が見られたものの、4年度からは貨物輸送量がトンキロベースで減少に転じ、さらに特化を進めてきたコンテナ貨物についても6年度まで減少傾向が続いた。今後同計画の抜本的見直しを行い、徹底的な経営合理化を行うことはもとより、物流市場においてより競争力のある輸送商品の開発などに努めるとともに、集荷の大部分を依存する通運事業者との連携を強化することにより営業力を強化する等早急にその経営基盤の強化を図ることが必要である。