(2)国際輪送


 (出国日本人数は昨年に引き続き、大幅増加)
 7年(暦年)における出国日本人数は、対前年比(以下同じ。)12.7%増の1,530万人と6年に引き続き大幅に伸び、4年連続で史上最高を更新した。震災の影響により、2〜4月にかけては出国日本人数の伸びが緩やかとなったが、その後は円高の進行などを受け、夏期を中心として、同月比ベースで6年を大きく上回る増加を続けた。
 出国日本人の旅行目的別シェアをみると、観光が全体の82.9%を占め、6年(83.2%)とほば同じであった。
 男女別では、男性は11.9%増、女性は13.6%増となっており、男女別シェアは、男性が55.2%、女性が44.8%(6年は、それぞれ55.6%、44.4%)と女性のシェアの拡大傾向が続いている〔2−1−9図〕。

 

 主要旅行先別では、アジア州が685万人で全体の44.8%(1.1ポイント減)を占め、次いで北アメリカ州が512万人で33.5%(1.7ポイント増)、ヨーロッパ州が185万人で12.1%(0.2ポイント減)の順となった〔2−1−10図〕。個々の国・地域のシェアは、アメリカ合衆国の31.1%を筆頭に、韓国10.2%、香港7.6%、以下、中国、台湾、オーストラリア、シンガポールの順となった。

 

 (震災、円高等が影響し、外国人観光客は大幅減少)
 7年の訪日外客数は、前半の急速な円高の進展、震災などの影響により、年間で335万人、3.5%減(6年は1.7%増)となった。このうち、観光客は全体の51.8%の173万人で、9.6%減(6年は0.5%減)と大幅に減少した。
 州別にみると、アジア州が202万人で全体の60.3%を占め、次いで北アメリカ州が63万人で18.8%、ヨーロッパ州が51万人で15.2%の順となった〔2−1−11図〕。国・地域別では、訪日外客総数が最も多いのは韓国で87万人、観光客数が最も多いのは台湾で49万人となっている。