4 WTO(世界貿易機関)


 昭和61年より開始されたGATTウルグアイ・ラウンドにおける交渉の成果として、7年1月に「世界貿易機関を設立するマラケシュ協定」(以下「WTO協定」という。)が発効した。
 WTO協定の附属書の1つである「サービスの貿易に関する一般協定」には、運輸を含むサービス分野の自由化促進のためのルールが定められている。運輸分野のうち、航空分野については、航空機の保守等の一部の付随的な業務を除き同協定の適用除外とされている。また、海運分野についてはウルグアイ・ラウンド後も継続交渉が行われてきたが、米国が消極的姿勢に終始したことなどにより本年6月末の期限までに交渉がまとまらなかったため、本交渉を一旦中断し、11年末までに次期ラウンドが開始されることにあわせてこれを再開することとなった。
 なお、現在、サービス分野の補助金や政府調達等についてのルールを策定するための作業も行われている。