(1)物流に係る事業機会の拡大


 物流に関わる事業者の間では、物流コストの低減を図りつつ、荷主や消費者の多様なニーズに合わせた物流サービスの充実が求められている。先進的な物流企業の中には、物流を製造・販売の補完的機能としてではなく、原料調達から返品回収、廃棄物処理に至るまでの一連の事業活動を支える、一貫したシステムとして捉えるところが現れている。また、物流の効率化を目的として、製品の共同開発や販売委託等について異業種間の企業提携も見られる。
 こうした動きに対応して、輸送、保管、荷捌き等の主要な物流事業を総合的に運営し、物流についてトータルに施設、設備、運営ノウハウを有する物流事業者が、荷主の物流ニーズに多面的に対応し、企業内物流を代行する事例が増えている。