汎用電子乗車券の実証実験の開始(10.6.30)


 運輸省は平成8年度より、非接触ICカードを活用した「汎用電子乗車券」の開発研究を行っている。
 汎用電子乗車券は、パスケースに入れたままで改札をスピーディーに通過することができる上、乗り越しの際、他線やバスへの乗り継ぎの際にも自動的に精算が行われ、自動販売機も小銭なしで利用できるため、利用者利便の大幅な向上が期待される。事業者の立場からも、小銭のハンドリングや改札機のメンテナンスに要する費用の削減、不正乗車の減少に加え、利用量に応じた特典の提供や物販機能の活用等を通じた新たなビジネスチャンスの創出が期待されている。
 汎用電子乗車券は開発の最終段階を迎えており、これまで開発してきた機器類等の検証を行うため、東京都交通局の協力を得て10年6月30日から約1年間の予定で、都営12号線(新宿〜光が丘間)及び新宿営業所のバス路線において実証試験を開始した。実証試験には一般から公募したモニターが約2000人参加している。また、11年1月からは金融機関も参加して、銀行カードを利用した電子マネー実験を追加的に行う予定である。


前へ戻る 表紙へ戻る 次へ進む