首都圏空港(成田・羽田)においては、現在、空港容量拡大のための工事が進められており、平成22年3月には、
成田空港の平行滑走路(B滑走路)が2,500mに延伸され、同年10月には羽田空港の4本目の滑走路(D滑走路)
が完成する予定である。
これを踏まえて、国土交通省は、平成20年5月に「首都圏空港における国際航空機能拡充プラン」を発表し、首
都圏空港の一体的活用による国際航空機能の最大化を図ることを政策目標として打ち出したところである。
具体的には、羽田空港について、昼間時間帯には近距離のアジア・ビジネス路線を年間約3万回、深夜・早朝時
間帯に欧米を含む世界の主要都市路線を年間約3万回、それぞれ就航させるとともに、成田空港について、国際定
期便を年間2万回増便し、現行の国際線ネットワークを更に強化することとしているところであり、このような首都圏空
港の一体的な活用により、首都圏空港一体として国際航空機能の24時間化を実現することとしている。
本プランの内容を実施していくに当たっては、航空路線の充実だけでなく、空港におけるサービスの確保、交通アク
セスの改善等、多面的な方策を講じていく必要がある。このため、航空局長の行政運営上の懇談会として「首都圏
空港(成田・羽田)における国際航空機能拡充プランの具体化方策についての懇談会」を開催し、以下の課題等に
ついて整理することとする。
1 羽田空港の深夜・早朝時間帯の国際線の利用者の利便確保
(出発、到着旅客に対する空港への交通アクセス手段の確保、空港ターミナル内の所要のサービスの提供等)
2 両空港と都心との間のアクセスの向上
(特に鉄道アクセスの向上について念頭に置く)
3 両空港における国際線と国内線との間の乗継利便性の向上
(成田・羽田間に加え、特に国際定期便が新たに就航する羽田空港内の乗継ぎについても念頭に置く)
4 以上掲げた課題のほか、人流、物流、観光、地域経済等多面的な側面から見た首都圏空港の一体的活用の
経済効果について整理する。
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