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III. 新都市の所在地別にみた首都機能移転が文化的側面で与える影響

(2)まとめ

[1]北東地域

北東地域に移転した場合では、既存の集積が中央地域の2地域に比べ少ないため、周辺地域のポテンシャルを巻き込んで新しい自立的な活動が生まれ出てくるには時間が必要とされ、それまでは東京からの支援が必要になると考えられる。
このため、アンケート調査でも示されるとおり、北東地域に移転した場合では、新都市は東京と密接な関係を持つ都市となり、そこで生み出される文化も、東京の影響を大きく受けてしまう可能性もある一方で、北東地域に移転した場合に強く期待されている、「自然と共生した文化」や「ゆとりのある生活の促進、落ち着きのある文化」を活かして、新しい文化を形成するチャンスに恵まれるという見方ができる。

[2]東海地域

東海地域に移転した場合は、東京圏と名古屋圏の間で、また名古屋に近いに位置にあり、東京の影響を部分的に受ける要素と産業技術等の集積を活かした文化というポテンシャルを活かして新しい文化を育む可能性も高い。
アンケート調査でも、東海地域に移転した場合に期待される日本の文化的方向は、「最新情報にあふれた先端的な文化」であり、既存の集積を活かしてこうした文化を育む可能性が高い。

[3]三重・畿央地域

アンケート調査でも示される通り、三重・畿央地域に移転した場合は、関西圏との関係が強まることが予想されており、文化面でも、この地域の伝統的な文化の影響を受けるものとなることが予想される。このため、この地域の文化を守ろうとする意味で保守的な文化が育ちやすい懸念があるとの意見も考えられる一方で、集積を活かした新たな文化を育みやすい環境も整っているともいえよう。
三重・畿央地域に首都機能が移転する場合の日本の文化的な方向性として「伝統や歴史を重んじた文化」に対する期待が高く、この地域の文化の蓄積を活かした新たな文化が開くことが期待できるだろう。

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