海事

シップ・オブ・ザ・イヤー/マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー (2013)

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 公益社団法人日本船舶海洋工学会及び公益社団法人日本マリンエンジニアリング学会は、毎年、我が国で建造された船舶・海洋構造物及び舶用機関・機器および海洋機器、関連するマリンエンジニアリング分野の優れた技術について、特に優れたものを選考し、表彰しております。
 平成26年7月30日にシップ・オブ・ザ・イヤー2013及びマリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2013の表彰が行われました。

【シップ・オブ・ザ・イヤー】

 公益社団法人日本船舶海洋工学会が授賞するシップ・オブ・ザ・イヤーは、毎年日本で建造された話題の船舶・海洋構造物の中から、技術的・芸術的・社会的に優れた船を選考して与えられるものです。

シップ・オブ・ザ・イヤー 2013 「RAGA」

 風圧抵抗低減と海賊対策を特徴とする上部構造「エアロ・シタデル」を開発し、初搭載した大型ばら積み貨物船。乗組員の安全性に十分配慮したデザインであると同時に、省エネ性能、環境性・居住性をも兼ね備えた点が高く評価されました。他船型への適用拡大も期待される。電子制御エンジン、全照明のLED化、油漏えいリスクを抑える電動甲板機械、電動ハッチカバーなども環境・省エネに配慮して採用されています。 

船名 RAGA
船種 ばら積み貨物船
建造会社 今治造船株式会社
竣工年月日 2013年6月28日
LppxBxD - d 227.0m×38m×19.9m – 14.45m
総トン数 50,615 トン
特徴的な構造・艤装品 風圧抵抗低減+海賊対策のための上部構造

 惜しくもシップ・オブ・ザ・イヤーを逃した船舶においても、優秀な船舶については部門毎に授賞されております。大型貨物船部門では、二重反転プロペラ、船尾付加物の採用等により大幅な省エネを実現した「SHOYOH(翔遥)」が、漁船・作業船部門では、最新の機材を採用して漁労・加工効率の向上と労働環境の改善を実現した「第五十一開洋丸」が、特殊船部門では、多種多様な観測機器・研究設備を装備し、総合的な研究観測を効率的に行うことを可能とした「新青丸」が、それぞれ部門賞に選ばれました。

大型貨物船部門

 

船名 SHOYOH(翔遥)
船種 石炭輸送専用船
建造会社 ジャパンマリンユナイテッド株式会社
竣工年月日 2013年7月25日
LppxBxD - d 234.5m×43.0m×20.5m- 13m
総トン数 60,876  トン
特徴的な構造・艤装品 二重反転プロペラ、排ガスパワータービン発電機、荒天時バラスト水専用タンク

漁船・作業船部門

 

船名 第五十一開洋丸
船種 遠洋底引網漁船
建造会社 株式会社三保造船所
竣工年月日 2013年7月22日
LppxBxD 55.9m×12.5m×8.2m – 5.38m
総トン数 605 トン
速力 15.05ノット
特徴的な艤装品 オートトロールシステム、高精度重量選別機

特殊船部門

 

船名 新青丸
船種 海洋研究船
建造会社 三菱重工業株式会社
竣工年月日 2013年6月30日
LppxBxD - d 59.9m×13.0m×6.2m – 4.5m
総トン数 1,629   トン
旅客数 研究者等15名
特徴的な構造・艤装品 海洋調査観測機器類

【マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー】

 公益社団法人日本マリンエンジニアリング学会が授賞するマリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤーは、舶用機関・機器および海洋機器、関連するマリンエンジニアリング分野の優れた技術を賞することによって、その先進性・重要性を広く国内外に公表し、関連の学術的産業的技術をさらに発展させるべく制定されております。

マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2013「環境配慮型曳船(ハイブリッドタグボートシステム)の開発」

 ハイブリッドタグボートシステムは国産初のプラグインハイブリッド推進システムとして開発され、タグボート搭載は世界で4例目です。運用時30%以上の燃料消費量削減、27%のCO2排出量削減 (充電時の陸電CO2を含む)、30%のNOx排出量削減を実証しています。
 加えて、モータ使用時の騒音は同速度の既存システム比で20%低減しています。

【受賞者】
 新潟原動機株式会社
 株式会社 IHI
 日本郵船株式会社
 株式会社 ウィングマリタイムサービス
 京浜ドック株式会社
 一般財団法人 日本海事協会

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