国土交通省では、閉鎖性水域等における早期水質改善のための高度処理化を一層推進するため、平成26年1月に設置した「高度処理ナレッジ創造戦略会議」において、各地域で実施されている既存施設を活用した高度処理の事例、運転管理ナレッジを「高度処理ナレッジ集」としてとりまとめ、平成26年3月に公表したところです。
このほど、平成26年3月に公表した「高度処理ナレッジ集」、平成26年度に開催した「高度処理ナレッジ創造戦略会議」における議論、埼玉県における実証実験の結果等を踏まえ、「既存施設を活用した段階的高度処理の普及ガイドライン(案)」を作成しましたのでお知らせします。
平成27年1月に改訂した「流域別下水道整備総合計画調査指針と解説」においては、中期整備事項として、概ね10年程度の中期的な整備方針を定め、既存施設・ナレッジを活用した段階的高度処理の導入を検討することが原則とされました。さらに、平成27年7月19日に施行した下水道法施行規則の一部改正において、中期的な整備方針(段階的高度処理の導入等)を定める表を追加するなど、流域別下水道整備総合計画書の様式の変更が示されたところです。
こうしたことも鑑み、本ガイドラインを活用し、既存施設を活用した部分的な改造や運転管理の工夫による処理水質向上の取り組みが各地で進められるとともに、ノウハウの蓄積や、運転管理技術の開発が一層促進され、水質改善の取り組みが普及拡大していくことを期待しています。
なお、国交省としても、今年度は、本ガイドラインの周知や現場研修等を通じて、段階的高度処理導入を検討中の自治体等とのコミュニケーションを図り普及拡大を推進するとともに、ガイドラインの充実・強化、人材育成にも努めてまいりたいと考えています。
○既存施設を活用した段階的高度処理の普及ガイドライン(案)の概要 (PDF形式:4,244KB)
・段階的高度処理の定義と導入の効果
関係通知、段階的高度処理の現状、定義、対象条件、導入効果等を整理
・段階的高度処理の導入方法
導入手順、運転切替手順、運転管理上の留意点、事業計画に位置付ける手順を整理
・段階的高度処理運転の事例
段階的高度処理運転の事例として、代表的な運転方法を例示
・参考資料
自治体から提供のあった運転管理上の留意点等に関する資料を掲載
閉鎖性水域における早期水質改善のための高度処理化を一層推進するため平成26年1月に設置した「高度処理ナレッジ創造戦略会議」において、各地域で実施されている既存施設を活用した高度処理の事例、運転管理ナレッジを「高度処理ナレッジ集」としてとりまとめました。
本書を活用し、既存施設を活用した部分的な改造や運転管理の工夫による処理水質向上の取組が各地で進められることを期待しています。
1.高度処理ナレッジ集(概要版)
2.高度処理ナレッジ集
3.既存施設を活用した段階的高度処理のすすめ(パンフレット)
(参考)
1.高度処理ナレッジ創造戦略会議設置趣旨
2.高度処理ナレッジ創造戦略会議委員名簿