水管理・国土保全

  

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豊川の主な災害

戦後最大洪水と近年の洪水

豊川では、これまで幾度も洪水による被害を受けてきました。戦後最大の洪水として記録された昭和44年8月の洪水では、7棟の家屋が流失し、919棟が半壊・床上浸水しました。
このため、放水路の整備(昭和13~40年)に続いて、豊橋市内の狭窄部の改修工事(昭和46~62年)などを実施してきましたが、近年でも洪水被害が発生しており、
平成23年9月には台風15号によって、石田地点で戦後2番目の水位を記録しました。
近年では大きな災害はありませんが、4つの霞堤地区で浸水被害が頻発しています。




発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1904年(明治37年) 台風 死者・行方不明29人、負傷者10人、全壊流失218棟、半壊329棟、床上浸水4,514棟、床下浸水3,144棟
1959年(昭和34年) 台風15号(伊勢湾台風) 豊橋市、新城市等 死者11人、負傷者255人、全壊流失904棟、半壊2,550棟、床上浸水241棟、床下浸水801棟
1965年(昭和40年) 台風24号 負傷者5人、全壊流失1棟、半壊2棟、床上浸水179棟、床下浸水3,121棟
1968年(昭和43年) 台風10号 設楽市、新城市等 死者6人、負傷者10人、全壊流失28棟、半壊21棟、床上浸水247棟、床下浸水1,602棟
1969年(昭和44年) 台風7号 一宮町、豊橋市等 全壊流失7棟、半壊・床上浸水919棟、床下浸水838棟
1974年(昭和49年) 台風8号 死者1人、負傷者8人、全壊流失8棟、半壊41棟、床上浸水1,073棟、床下浸水6,705棟
1979年(昭和54年) 台風20号 鳳来町、豊橋市等 全壊流失4棟、半壊4棟、床上浸水34棟、床下浸水156棟
1982年(昭和57年) 台風9号 負傷者5人、半壊1棟、床上浸水118棟、床下浸水1,158棟
1991年(平成3年) 台風18号 床上浸水1棟、床下浸水17棟
1994年(平成6年) 台風26号 負傷者19人、全壊流失6棟、半壊84棟、床下浸水1棟
2000年(平成12年) 台風14号 一部損壊3棟、床上浸水4棟、床下浸水22棟
2003年(平成15年) 台風15号 一部損壊2棟、床下浸水5棟
2004年(平成16年) 台風6号 一部損壊3棟、床下浸水1棟
2004年(平成16年) 台風23号 床下浸水2棟
2011年(平成23年) 台風15号 床上浸水22棟、床下浸水48棟



戦後最大洪水(昭和44年8月)

昭和44年8月洪水は戦後最大洪水で宝飯郡一宮町江島(現「豊川市江島町」)で破堤するなど甚大な被害が発生しました。整備計画策定時の河道状況で同規模の洪水が再来した場合、多くの区間で水位が計画高水位を上回ることになり、洪水被害が発生する恐れがあります。



宝飯郡一宮町江島(現「豊川市江島町」)における浸水状況(昭和44年8月洪水)


石田基準地点における年最大流量(平成25年末)



放水路着工前に発生した昭和10年、12年の洪水

昭和10年8月29日、四国を横断して姫路付近に上陸した台風は、本州を縦断して三陸沖に抜けました。雨量が比較的多かったことから農作物に大きな被害があり、家屋も1,775戸が浸水しました。被害面積は3,084haで、被害額は13億円(当時)余りとなりました。
 その2年後の昭和12年7月16日、集中的な雨によって大村・小坂井地内は一面の泥海となり、被害面積は3,164ha、家屋浸水1,319戸、被害額は9億6千万円(当時)余りに達しました。これら2回の水害も、昭和13年の放水路工事着手の大きな要因となっています。

難航した放水路計画、27年間の長期工事

大村・小坂井地内における浸水状況




平成23年台風15号

台風第15 号の影響により、豊川流域において大雨となりました。愛知県新城市の布里雨量観測所では、 9月21日10時から11時の1時間に41mmを記録し、9月21日23時までの降り始めからの累加雨量は382mmを記録しました。
(石田地点上流:流域平均累加雨量329mm、最大時間雨量34mm)
また、石田水位観測所において、氾濫危険水位(7.30m)を約1時間にわたって超過し、
ピーク水位は7.61mを記録しました。これは、戦後最大洪水となった昭和44年8月洪水に次ぐ第2位の洪水規模となり、家屋浸水は、約31棟に及びました。
霞開口部からの浸水被害は、氾濫原の面積の大きい下条地区、賀茂地区において大きくなりました。


下条霞の浸水状況(平成23年台風15号)


賀茂霞の浸水状況(平成23年台風15号)



過去の主な渇水
豊川の渇水被害
昭和52年から平成10年までの22年間で、年一回以上の頻度となる24回の渇水が発生し、平成17年は6月から8月にかけて、最大で水道用水20%、工業用水・農業用水30%の節水を行うなど、毎年のように渇水に見舞われており、中部圏においても最も水需要が逼迫している地域です。
水源施設である宇連ダムは、3年に1回は貯水率が1桁台になるほど干上がってしまいます。
全国的に厳しい渇水であった平成6年は豊川でも深刻な水不足となり、静岡と愛知の県知事の協議を踏まえて、計画上の上限を超える天竜川からの導水を受けて、渇水被害を抑えました。

渇水の歴史

湖底が現れた宇連ダム(平成6年9月)

発生年月 取水制限延日数 最大取水制限率 豊川の瀬切れ発生日数
H4年9月 72 30%
H5年4月 65 20%
H6年6月 131 60%
H7年2月 74 40%
H7年8月 235 50%
H8年5月 63 45%
H8年8月 119 30%
H9年3月 50 10%
H9年9月 85 20%
H10年8月 10 10%
H12年5月 28 15%
H13年5月 119 43%
H14年6月 54 40%
H17年6月 72 30%
H18年1月 37 10%
H25年7月 55 40%
H26年7月 10 5%



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